王道のタイムトラベルから胸キュンロマンスまで! SF初心者におすすめの小説8選
「時空モノとしても『三体』は最高峰ですが、かなりの長編なので、入門編としてはハードルが高いかも。そこでおすすめしたいのが、『三体』の著者である劉慈欣(リュウ・ジキン)の短編『月の光』も収録された、現代中国SFアンソロジー。『月の光』は、ある男が未来の自分からかかってきた電話の指示に従い、未来を変えようとする物語。読者を思いがけないところまでぶっ飛ばしてくれる、劉慈欣作品の爽快感の一端が体感できます」
『時間SF傑作選ここがウィネトカなら、きみはジュディ』
大森 望 編テッド・チャン、クリストファー・プリーストほか 著
ハヤカワ文庫SF 1034円
本格的なハードSFの名手も耽美な切り口で軽やかに。
SFマガジン創刊50周年記念アンソロジーという、タイムトラベル小説における選りすぐり間違いなしの一冊。「私がおすすめしたいのは、テッド・チャンの『商人と錬金術師の門』。彼はドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の映画『メッセージ』の原作となった小説『あなたの人生の物語』の著者で、バリバリのエンジニア系のハードSFを書くことで知られています。そんな中でも『商人と錬金術師の門』は、アラビアンナイトの世界を舞台にしたロマンティックな物語。