パーキンソン病と闘う「水どう」歌手・樋口了一「すべてはハッピーエンドのための通過点」
ではなくて、パーキンソン病という“荷物”が1つ増えたなという感覚です。でも、「何でこんな荷物を持たなければいけないんだろう」というよりも、「この荷物を抱えた人生にはきっと何か理由があるんだろう」と思っています。その理由は死ぬまでわからないかもしれませんが、「必ず知ることができるときが来る」と信じていて、いまはそれを楽しみに待っているような感じです。
―そういう気持ちは、創作活動にも影響を与えているのではないかなと。
樋口さんそれはありますね。特に自分が書く詩には変化があって、「何があってもバッドエンドはない。すべての終わりはハッピーエンドなんだ」というようなものを作ることが増えました。以前からそういうところはあったのかもしれないですが、この病気になってからは、「ネガティブなことが起きても、それはハッピーエンドのための障害物であり通過点」みたいな内容が多くなってきたなと自分でも感じているところです。
いまは、ギターを弾きながら歌えなくなったとか、できないこともいろいろと増えています。でも、ファンの方々も見守るように受け入れて、やれることを精一杯しているところを見てくださっているのでありがたいです。