全23冊の名作&話題の本が登場! “本の虫”の少年が読書を通して悩みを解消
逆に引用文が内容と全然合わないときは、本を読み返して合う引用をひたすら探すか、一から別の本、別の話題に変更するかをしなければいけなかったので、そのときは大変でした(笑)」
読書に熱中しているミミズクくんは光って見えるのだが、その謎も3巻でいよいよ解かれる。
「連載を開始した当初は、読書を心から楽しんでいる様子の心象風景にすぎなかったのですが、彼以外にも見えている現象だとわかってきた。となると、『光る理由がちゃんとあってもいいかな』と考えるようになっていきました。連載終了にあたって、“光る理由”を明らかにすることは最終話にもってこいのテーマではないかと思い当たりましたし、名前だけ登場させて存在を仄めかしていたおばあちゃんの伏線回収の懸案もありました。そのふたつを絡めたエピソードなので、ぜひ読んでもらえたらうれしいです」
ずっとミミズクくんの成長を見守っていきたかったが、惜しまれつつこの巻で完結。
「ミミズクくんが読んだ本を買って読んだ、あるいは再び手にとって読んだ、という声をちらほら耳にしたのは想定外の反響でした。登場した全23冊を読破するとか、物語の舞台である横浜市の菊名駅周辺を本片手に散策するとかも、余韻に浸る楽しみとなるかもしれません」