津田健次郎「キャラクターを演じる時は、多層的な感情を表現したい」 初のマンモス役に!
作品全体にいえることですが、わかりやすい感動ポイントやバトルがあるわけではなく、小さな出来事やキャラクター同士のやりとりの中で醸し出されるものがあり、それが観ている皆さまに染み込むような作品。特にウーリーさんは、はっきり物を言うわけではないものの、彼の中にさまざまな悲しみや孤独があるので、それをセリフの中ににじませる表現を心がけました。
――セリフが多くはないなかで、そこに存在感やさまざまな思いを込めるのは難しそうですが、どんな意識で向き合いましたか?
この役に限らないのですが、キャラクターを演じる時は、なるべく1つの感情ではなく、多層的な感情を表現したいと思っています。ウーリーさんも、多層構造で何かをにじませられていたらいいなと思いながら演じています。
――本作に出てくる動物は、実は現実にはすでに絶滅した動物が登場しますね。
マンモスのウーリーさんも絶滅した動物です。物はいつか壊れるし、絶滅危惧種もいつか本当に失われてしまうかもしれない。そういったものに対して、我々人間はどうしていくべきなのか。
たぶんこれからもいろんな動物が絶滅していき、地球は滅びの道を歩んでいく。だけど、そこにある種の希望も見出していかなくてはならないはず。