くらし情報『ショック・ドクトリンを疑う声も…イスラエルとハマスの戦闘拡大の理由を考える』

ショック・ドクトリンを疑う声も…イスラエルとハマスの戦闘拡大の理由を考える

意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「イスラエルとハマスの戦闘」です。

戦闘の拡大理由は政治の側面から背景を見る必要が。
ショック・ドクトリンを疑う声も…イスラエルとハマスの戦闘拡大の理由を考える


パレスチナ自治区のガザ地区で痛ましい戦闘が続いています。10月7日にイスラム組織のハマスがイスラエルを襲撃し、人質を取りました。これに対し、イスラエルが激しい報復を繰り広げています。これまでにも度々衝突はありましたが、これほどの大規模な戦闘は初めてです。イスラエルとパレスチナの対立理由は、遡れば2000年以上の昔からありますが、歴史的背景を語ると「解決の難しい問題」で終わってしまいます。
本件は政治の側面から見ることも肝要だと思います。

今年前半、イスラエルのネタニヤフ政権は国民の支持を失っていました。国の権限を強化するため司法改革に手をつけようとしており、国民からの批判が高まり、大規模デモが続いていたのです。4月には、イスラム教徒の聖地であるエルサレムのアルアクサ・モスクで、イスラエル警察とパレスチナ人が衝突。10月にはイスラム教徒しか礼拝が許されていない礼拝所に5000人近いユダヤ教徒が押し寄せました。

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