『SPY×FAMILY』劇場版監督「観るたびに新しい発見があると思う」 制作秘話を明かす
ファンの皆さんも、おそらくTVシリーズの延長として劇場版を観に来ると思ったので、まずは古橋一浩監督が作った“TVアニメの『SPY×FAMILY』”のルックを大きく変えないように心がけました」
作品に関わるスタッフの思いをすくい上げられる監督でありたい。
今回の劇場版が今までと大きく違うところは、ストーリーがオリジナルであること。原作者である遠藤達哉先生が監修に入っているものの、脚本は大河内一楼さん執筆の完全オリジナル。オリジナルゆえの難しさもあったようで…。
「漫画があれば、そこに載っている絵を指針にしてやっていけばいいのですが、オリジナル脚本なので、原作の絵はないわけです。でも逆に言えば、絵がないからこそ考える余白があるともいえるわけで、自由な発想でアイデアを出していける。アニメーターさんがいろいろと工夫をして絵を描いてくれたので、それを見るのが監督としてはとても刺激的でした。特にアクションシーンを担当してくださった方のフィニッシュワークを見たときには、“ものすごい作品ができた…”という感動がありましたね」
一方で、スタッフみんながこの作品を愛しているがゆえに起こる問題もあったようで…。