上白石萌歌「今と通じるところがあると感じてもらえると思う」 舞台『リア王』に挑戦
その後、自分の国を離れてフランス王に嫁ぐとか、すごく意志が強くて信念を曲げない人なんだろうなと。江口さんは、役をご自分に引き寄せながらも説得力を感じさせてくださる方。田畑さんとは共演経験は少ないですが、初めましてのときから安心感がありましたから、おふたりについていけば大丈夫だと、勝手に謎の安心感を抱いています(笑)」
幼い頃に舞台に魅了されこの世界に入った上白石さんだけに、「舞台は自分の原点みたいな場所」だという意識もあり、大事にしているそう。
「私はお稽古の時間がすごく好きなんです。映像の現場は、つねに完成されたものを出していかなくてはいけない場ですし、役者さんには役者さんの哲学があって、監督には監督の、撮影の方には撮影の方なりの哲学があって、現場でその足並みを揃えていく難しさを感じます。舞台は、時間をかけてゼロからみんなで作っていけますから、稽古の中で意見がぶつかっても、みんなで同じ方向を向いて進んでいきやすい。その一体感とか、そういう想いも一気にお客様にぶつけられるところもスリルがあって好きなんです。人の体と心ってどんどん変化していくので、作品もどんどん進化していくけれど、お客様に向けてつねに変わらないものを見せていく責任もあって。