MONO NO AWARE「仲間がいるだけでありがたい」 “食”にスポットを当てた5thアルバム
MONO NO AWAREが5枚目のアルバム『ザ・ビュッフェ』でスポットを当てたのは“食”。1曲目は同じ釜の飯を食うことを描いた「同釜(読み:おなかま)」だ。
友達同士で組んだバンドが10年も続いている、奇跡的なコミュニティ。
「アルバムのタイトルを決める場で、空港や銭湯みたいに同じ目的を持った人が集まっている偶然性が面白いっていう話になりました。それで『同じ釜の飯を食うとか』って言ったら、『おなかまってこと?』っていう話でめっちゃ盛り上がって(笑)、『同釜』ができました」(竹田綾子・Ba)
「映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』のコインランドリーのように、ヒエラルキーや稼ぎ関係なくいろいろな人が集まる場所を挙げていきました。一緒にいて気まずい人たちと生きていくような状態が頭に浮かび、『ビュッフェって気まずいよね』っていう話が出てアルバムの方向性が決まりました。個の力で生きるような時代の風潮に対して辛さを感じることがあって。相対化すると自分よりすごい人は出てくるし、自分が代替可能な人間だと思っちゃう。
コレクティブとして生きていく方が助かるなと思い始めたんです。