実は日本と深いゆかりを持つ「カルティエ」 両者の結びつきを紹介する展覧会が開催中!
建物の右翼エリアでは、メゾンが保有する1850年代から2000年代に及ぶアーカイブコレクションを中心に、約200点が展示される。帯留めをブローチ、印籠をバニティケースに変え、梅・桜・藤をモチーフにしたブレスレットやイヤリングなど、作品に息づく日本の美を目の当たりにできるはず。
カルティエと日本の結びつきは、過去にとどまらない。カルティエ現代美術財団は、30年以上にわたって日本の多様な現代アーティストをいち早くヨーロッパに紹介する役割を果たしてきた。建物の左翼エリアでは、松井えり菜ら若手ペインターをはじめ、荒木経惟、川内倫子、束芋、村上隆、さらに北野武ら国内外16人の作品が並ぶ。歴史あるメゾンが日本のカルチャーやアートシーンへ飽くなき好奇心を持ち続けていることは、少し意外かも。けれど、未知のもの、評価の定まっていないもの、世界中のあらゆるものに潜む美を見出そうとする姿勢こそ、ルイ・カルティエから脈々と受け継がれた魂であり、枯れることのないエネルギーの秘密といえるのかもしれない。
カルティエと日本 半世紀のあゆみ「結 MUSUBI」展――美と芸術をめぐる対話東京国立博物館 表慶館東京都台東区上野公園13‐9開催中~7月28日(日)