くらし情報『小島秀夫「僕の物創りに影響を与えてきたのは疑いようがない」 “神”との出会いを語る』

小島秀夫「僕の物創りに影響を与えてきたのは疑いようがない」 “神”との出会いを語る

神は、『ベイブ』(注2)や『ハッピー フィート』(注3)の様なCG作品にも携わったデジタル映像の先駆者。僅か数分で幼馴染の様な親密感を覚えた。映画の話題だけに留まらず、お互いのクリエイティブの根幹と魂までを共有し合った。日本公開時に買った『マッドマックス2』のパンフレットにもサインを貰った。ガス欠状態だった僕は、神から大量の“ガソリン(Guzzolene)”(注4)を注入してもらった。これが、ミラー監督とのSAGAの始まりだった。

2017年の3月、素敵な夜景の見えるシドニーのレストランで神と再会した。そこで、自分が独立したことと、スタジオの立ち上げタイトルである『DEATH STRANDING』の企画の趣旨を伝えた。
神は、聴き終わるやいなや、紙ナプキンに数式やら図式を書き出した。そして、こう答えた。「小島さん、あなたの作品は、数学的、物理学的、心理学的、人類学的、哲学的に、既に成功している。あなたは正しい道を歩んでいます。おめでとう!」と。コナミを辞め、独立して不安に苛まれていた僕は、神から“ガソリン”をまた貰った。「この道を進んで、間違ってはいない」と、再び勇気づけられたのだ。

そこからは、Zoomで物創りの話をしたり、対談をしたり、近況を報告し合ったり、さらには僕のドキュメンタリー映画『HIDEO KOJIMA:CONNECTING WORLDS』(注5)

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