『化け猫あんずちゃん』山下敦弘監督、森山未來は「“任せられる俳優”なんです」
そして、森山くんはダンスができ、身体能力が高いので、猫の動きに関してもいろいろと相談ができるなと。映画『苦役列車』以来でしたので、久しぶりに一緒にお仕事をしたいという気持ちもありました。
森山未來さん
ーーまた仕事をしたいと思わせる、森山さんの役者としての魅力は?
山下監督共同監督の久野さんが「山下さん、森山さんにあまり演技指導しないですよね」とおっしゃっていたんですが、森山くんは“任せられる俳優”なんです。
彼は、僕がかりん役の五藤さんに演出している様子を見て、自分はどのように演じたら良いのかわかってくれるような人なんです。たまに、森山くんから猫の動きなどに関して提案や質問を受けて、その場で僕が彼と一緒に考えることもありました。彼は俳優ですが、作り手と一緒に考えることができる人なんです。
森山さんあんずちゃんはあまり動かない、脱力系のキャラクターですが、動ける場所を探していたのかもしれません。例えば、障子を破るシーンは、本当は包丁を巻いて刺すだけだったのですが、僕が勝手にバタバタ騒いでやっていました(笑)。
僕は猫が好きで、長く猫を飼っているため、知っているのですが、猫は夜行性であることもあいまって、急に直感的にバタバタと動くんですよ。