『化け猫あんずちゃん』山下敦弘監督、森山未來は「“任せられる俳優”なんです」
山下敦弘監督
ーーロトスコープという手法を採用して、よかったことは?
山下監督どんな天候でも時間帯でも後で調整できます。例えば、実写だと、撮影中に車が通ると車は消せませんが、ロトスコープだと背景を変えることができる。現場でのお芝居をきちんと再現できるところもよかったです。
森山さん曇りであって欲しいシーンが晴れで撮れちゃうというふうに、天気待ちをすることなく、どんどん撮れるところはよかったですね。
山下監督どんどん撮れちゃうので、1日の分量が増えてしまい、今となっては、もっとゆっくり撮ってもよかったなと思っています(笑)。
ーー最後に、本作の見どころを教えてください。
山下監督最初から最後までロトスコープの手法を用い、現場の音を使って仕上げた唯一無二の作品です。これまで観たことのないアニメーションになっていると思います。
音楽も素晴らしくて、本作のMVPは鈴木慶一さんだと思っているほどです。一番年上なのに一番頑張ってくれました。日本の映画界にとっても音楽界にとってもレジェンドです。
森山さん本作の背景のイメージは、ボナール(※ピエール・ボナール。19世紀から20世紀に活動したフランスの画家)