くらし情報『最初は嫌な印象の人が、結果的にバディになることも? “バディ”の社会学』

最初は嫌な印象の人が、結果的にバディになることも? “バディ”の社会学

また、“対話をして相手を理解した”という感覚が得られること自体も相手を特別に感じさせます」

希少な関係だからこそ、みんなバディに憧れる。
最初は嫌な印象の人が、結果的にバディになることも? “バディ”の社会学


映像でも文学でも、人の心を掴むバディ作品が多く存在するのは、「現実世界の裏返しでは」と、石田先生。「高校野球の新聞記事を分析した結果、選手の友情物語にフォーカスしたものの割合が1980年代から右肩上がりに増えています。バディになれるような社会的な繋がりや、関係を育む場所が少ない今、フィクションの世界のバディに物語性を読み取り、憧れを重ねる人が多いのかもしれません」

スマホの登場やコロナ禍でバディとなる人を見つけづらい時代に。
「スマホの登場で、会いたい人にだけ連絡する選別的な人間関係が台頭。『ドラえもん』の空き地のように“多様な人が集まる場”が激減しました。コロナ禍での飲み会の減少も含め、いろいろな人と関係を蓄積する機会が失われています」。それではバディが生まれない可能性も。
「人の感情は揺れ動き、好き嫌いも変化します。最初は嫌な印象の人が、結果的にバディになることも十分考えられます」

目的のために純粋に邁進できる人がバディ候補に。
「社会的な役割で結びつく関係がバディならば、仕事や任務に純粋に取り組み、目的のために臆さず意見を言えるような人が、いいバディになるのでは。

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