古い固定観念が地域の女性たちの暮らしを圧迫…「若年女性の地域 (地方) 離れ」の背景とは
なぜ、若い女性が首都圏に出てしまうのか。それは、地域ではやりがいのある仕事をなかなか見つけられなかったり、低賃金だったり、働きながら子育てをすることが難しいという状況があります。誰もが生きやすく、自分の望む未来を得るために地域の構造的な問題に目を向けなければいけません。インフラの整備やデジタル化の推進、既存政党や既存の首長しか選べない価値観の乏しさを改善することが必要でしょう。人々が生き生きと安心して暮らせることの結果、子供を産んでもいいという安心感を得て初めて少子化にストップがかかると思います。
この問題の解決策の一つには、起業支援があるのではないでしょうか。従来の産業ではどうしても女性はパートや低賃金での働き方から抜け出せません。既存の労働形態では、子育てや不妊治療もままならないとなれば、自分で業をおこし、収入を上げるしかありません。
ジェンダーバランスの良い産業界になれば、きっと新しい政治家も生み出せるはずです。日本の停滞を脱するためにも自治体こそ、歯を食いしばってでもスタートアップ支援に積極的に着手してほしいと思います。
ほり・じゅんジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」