新原泰佑、舞台『球体の球体』は「ご覧になった人が自分自身を見つめる機会になるんじゃないかと」
今年2月に上演され話題を呼んだ6時間に及ぶ大作舞台『インヘリタンス―継承―』で、ベテラン舞台俳優たちを向こうに回し、一人二役を見事に演じこなし鮮烈な印象を残した新原泰佑さん。ヒップホップやジャズダンスなど4歳から習い始めたダンスは多岐にわたり、近年は舞台や映像作品などでも活躍している。
この舞台を通して自分自身を見つめる機会になるかもしれません。
「稽古場で演出家さんや共演者の方々と話し合いながらセッションができるようになった作品でした。そうせざるを得ない状況だったんです。枯渇するまで自分の持っている球を投げていかないといけないというか。でも、それぐらい大変だったぶん、自分の頭や心が養われた気がします。僕はずっとダンスをやってきたんですが、身体表現を特徴的に捉えて絵的にも美しいものにしたい、セリフもその動きに合わせたいという演出家さんの意図にマッチして僕はセリフが言いやすかったですし、毎日稽古が楽しかったです」
新原さんが今取り組んでいるのが、舞台『球体の球体』。
昨年度の岸田國士戯曲賞を受賞し、演劇界で注目を集めている池田亮さんが脚本を書き下ろし、演出・美術を手がける。
「稽古の最初にホン読みをさせていただいたんですが、お芝居なのにみんなで普通にしゃべっているような感覚がありました。