ゆっきゅん「私は普通に自分の人生が原本なんです」 漫画家・冬野梅子と“原本”を考える
だからちゃんとみんなドキュメンタリーを見てるのかなって思いました。
ゆ:それ面白い話ですね!冬野さんは友だちを漫画のキャラクターとして出したりしますか?
冬:友だちそのものは出てこないけど、普通にいる人を描きたいから洋服、コーディネートとかは参考にします。だから友だちはぎょっとするかも(笑)。作品を優先する冷徹さというか、本当に自分はひどい人だなと思います。
ゆ:作品が自分より上位にあるから、従事するしかないやつだ。
冬:納得いかないものを残せないんです。「芸術の名のもとに」なんでもしていいとは思わないし、そこには批判的な気持ちはちゃんとあるんですけどね…。
ゆ:私も友だちとの体験を歌にしたことがあります。
以前、友だちの結婚式に行ったときの景色や人を思い出しながら「シャトルバス」という曲を作って。友だちは好きだし結婚に憧れる女性も好きなんだけど、いろんな気持ちになってしまうことも、見逃したくなくて。
冬:ゆっきゅんさんにとっては描かざるを得なかったことですよね。ちゃんと実体験が生きてる。
ゆ:私は普通に自分の人生が原本なんですよ。友だちとの会話とか。
冬:そうですよね。一番はそれ。