【10月8〜12日】雁から学ぶ”愛と絆”の深め方とは
と、季節の名前がつけられた「二十四節気」。それをさらに5日ごとに区切ったのが「七十二候」です。
「蛙始めて鳴く(かえるはじめてなく)」「蚯蚓出ずる(みみずいずる)」……七十二候の呼び名は、まるでひと言で書かれた日記のよう。そこに込められた思いに耳を澄ませてみると、聴こえてくるさまざまな声がありますよ。
雁は「愛」と「絆」の深い鳥
雁は夫婦や親子の絆が深い、愛情深い鳥。親鳥は子どものそばに付き添い、渡りのコース、飛び方、危険をのがれて生きぬくための方法をひとつひとつ教えていくそうです。
雁はどんなときも家族と一緒だから、群れで行動します。そのため、渡りの季節である春に、翼をケガしたり、体調の悪い仲間がいると、その雁が元気になるまで、みんなで待つと知り驚きました。ましてやつがいが亡くなると、悲しみに打ちひしがれて、しばらくそばを離れないこともあるそうです。私たち人間と一緒ですね。
そういえば昔、ある女流作家が恋愛にまつわるエッセイで、翼を持たない鳥(地上で生活する鳥)は、次々とつがいを変えるけれど、自由に空を飛ぶことができる渡り鳥は、決してつがいを変えることはない。渡り鳥のように一緒にいて自由を感じることができれば、愛は永遠に続くかもしれない、と書いていました。