「アルチンボルト展」国立西洋美術館で開催中!謎の絵画の全貌を一挙レポート
・ウィーン美術史美術館 絵画館
フェルディナント1世の娘、マルガリーテの肖像画です。
絵画の他にも、当時宮廷で使われていた鉢や皿などの展示もあります。豪華な装飾品の数々は、宮廷の華やかな暮らしを物語ります。
代表作の「四季」「四大元素」
ジュゼッペ・アルチンボルト 左から「四季」《冬》・ウィーン美術史美術館 絵画館、「四大元素」《水》ウィーン美術史美術館 絵画館
ハプスブルク宮廷の展示に続いて、いよいよ代表作「四季」「四大元素」などの「寄せ絵」の展示が始まります。
16世紀中頃のルネサンス期が終わりを迎え、ルネサンスという「究極の芸術」を乗り越えるべく、試行錯誤した後に生まれたのがアルチンボルトの「寄せ絵」という傑作です。
ジュゼッペ・アルチンボルト「四季」《春》・王立サン・フェルナンド美術アカデミー美術館
トリックアートのような、パズルのような彼の作品は、見る人を夢中にさせます。
●「四季」
ジュゼッペ・アルチンボルト「四季」《春》・王立サン・フェルナンド美術アカデミー美術館
これは、1563年に最初に描かれた連作「四季」の《春》です。アルチンボルトの作品でもっとも有名と言っても過言ではないこの作品は、四季の植物によって肖像画が構成され、若者の《春》から老人の《冬》まで、それぞれの季節が世代に対応するように構成されています。