<選択的シングルマザー>「女の子なんだから…」教師からの言葉がきっかけで、声が出なくなった私は
結婚せず自らがシングルマザーという生き方を選ぶ「選択的シングルマザー」として生きるレイさんは、「精子バンク」で愛する娘を授かりました。まだ社会では認知度の低い「精子バンク」を利用しての出産。レイさんの選択には、過去に受けた実母からの虐待や、性別不合(体と心の性が一致しないこと)、人に対して性的欲求が湧かない無性愛など、といった複雑な背景がありました。さまざまな苦悩を乗り越え、娘とともに自分らしく生きる道を見つけたレイさんの、実際にあったお話です。
性別の固定概念に苦しめられ…
私は幼いながら、自分の心が「男の子」ではないかと感じていました。
しかし母が望む「女の子」でいなければ叱られてしまうと、自分の気持ちにフタをしていたのです。
テレビで性別不合について目にすることもありましたが、母によって着飾られた私はどう見ても女の子でしかなく、それとは違うと思い込んでいました。
そして着せ替え人形のように好きでもないスカートを履き、かわいい女の子を演じ続けていたのですが、中学生になったころ、あることがきっかけで突然声が出なくなりました……。
レイさんは男友だちに遊ぼうと声を掛けましたが「女子のくせに男子に話しかけんなよ!!」