近頃は、若者の間でファッション感覚で入れる刺青が流行っているため、気軽に入れる人が多い。通称「ファッション・タトゥー」。
そんな刺青のポピュラー化は刺青への冒涜だと、彫りよし氏は言う。
「一般化してはいけない。刺青は特殊な世界の人たちの中にあってこそいいもんであって、刺青が茶の間に進出することは、刺青に対する侮辱である。美がなくなる。刺青に対する美がなくなる」
また、「裏の世界」に存在するからこその魅力があるとも語る。
「精神的なものの裏付けがあって、初めて刺青も光るわけなんでしょ。
そこには光があっちゃダメなんだよね。刺青もやっぱり影の部分がないと、光がない」
この世界では刺青とは人間の「生き方」であり、刺青を入れるということは、裏の世界で生きるという「覚悟」を表しているのかもしれない。
しかし、彫りよし氏の言う通り「ファッション・タトゥー」は「刺青」への冒涜なのだろうか?
日本の「伝統的な刺青」と「ファッション・タトゥー」は全く社会的背景が異なるため、比較することはできないと考えることもできる。