真夏のビーチでイスラム女性が“あえて”ビキニを着ない理由
それには2つの理由がある。
①“あえて”着て楽しむものへ
一昔前まで、ムスリマにとってのブルカやヒジャブは「男性への隷属」「厳しい信仰の掟」という印象が強かった。
しかし最近、ブルカはムスリマたちにとって「楽しめるファッション」に変わりつつある。
多種多様な色や柄のブルカが増え、それを身にまとうことで、自分の個性を発信できる。
さらに、伝統的な服装をおしゃれに着こなすことで、信仰を一つの「自分らしさ」としても主張できるのだ。
ブルカやヒジャブのファッション性が高まったことで、これまで宗教的な服に全く関心のなかったムスリマたちも”あえて”身に付け、ムスリマとしてのアイデンティティをカジュアルに、楽しみながら主張するようになった。
②イスラム女性の地位向上の象徴
高級ブランドがこぞってムスリムファッションを展開するのは、それを買うことのできるムスリマがいるからである。
近年、イスラム圏でも女性の社会進出が進み、自立して働き自分のお金でファッションを楽しめる女性が増えてきた。
ムスリムファッションを楽しむムスリマがいる裏側には、経済力や社会的地位の高い女性が増えたというポジティブな理由が隠されているのだ。