「エコ」で「クール」なだけじゃない。 スイス発バッグブランド、フライターグが提唱するこれからの社会を良くする「3つの糸口」
歴史と未来のギャップが、日本に初めて来た時にとても印象的でした。だから東京はとても興味深いです。
(Photo by Reo Takahashi)
マーカスにとって、「わびさび」とは何なのか。侘び寂びの哲学は素材の中に存在していると思います。不完全なものの中に見つける「美」という日本のコンセプト。例えば、古いテーブルはどんどん年を重ねる毎にもっと美しくなる。それは人間も一緒ですよね。歳を重ねる毎に内面の美が深くなる。
そして外面も。日本はそういったことにリスペクトがあるように感じます。それは他の文化には中々見られないもの。フライターグには似た哲学があると言えます。また、フライターグの広告には永遠に循環し続ける意を表すかのように「Circle(円)」の文字が目立つが、それもまた日本人に親しみ深い仏教のコンセプト、「輪廻」を思い出させる。過去にもトラックの幌からカバンを作り、それをつなぎ合わせてまた幌を作り、そこからまた、カバンを作るプロジェクトを行った。その時のデザインも日本のボロテキスタイルに共通するものがあったという。
<日本の伝統的なボロテキスタイル>
(Photo by Jacque Davis)