「障がいは個性」。発達障がいを抱える栗原類にきいた、日本社会が変えるべき“障がい者への誤った認識”。
は、世界人口の1%に影響を及ぼすグローバルな問題。特にアジアでの割合が多く、日本では55人に1人がASDと診断されるという。しかし、日本の発達障がいの認知度は、アメリカに比べて約40年遅れているのが現状だ。6歳から11歳までアメリカで育ち、NYと日本を行き来していた栗原さん。日本とアメリカでの発達障がいの理解度の違いはどこから生まれるのだろうか。彼は、“教育”にあるという。
アメリカでは、教師と生徒の距離が近く、壁がありません。僕は英語が苦手だったので、みんなと別の教室で個別に授業を受けることもできましたし、手先が不器用で辞書や分厚い本をめくることができなかったので、電子辞書を使わせてもらうこともできました。
アメリカの学校は全面的に僕の障害のことを理解してくれましたし、「みんな一緒」がなかったので、居心地がよかったです。
苦手なことをしっかりサポートする環境があったおかげで、勉強にも徐々に追いつけるようになった。しかし彼を一番悩ませたのは、「ひとの笑い声」だったという。「人の笑う声がすごい苦手で、誰かが笑うと自分が笑われていると勘違いして、衝動を抑えきれず相手を殴ってしまったり喧嘩してしまったり…」。