「イスラム教って怖いものだと思ってた」。何も知らなかった著者が“等身大のムスリム”の漫画を描く理由
例えば、コーランには娘を育てると幸せになるだとか。諸説ありますが、イスラム教が生まれる前は、娘が生まれても埋めるとか酷い扱いをしていたところに娘を大切に育てると天国へ行けるとか。全く女性に権利がなかったのを、離婚したとき何割もらえると決めたりも。今では五分五分が普通かもしれないけれど、女性には全くなんの権利ももらえなかった時代に、何割かもらえるって決めたのはイスラム教だそうです。女性がひとりで生きられない時代に、男性がたくさん戦争で亡くなられてしまったと、そこで女性が生きていけるように一夫多妻制が生まれたと言われています。その時代で止まってるので今はダメだよと言われますが、当時は進んでいました。これはあくまでも個人の知識です。
「イスラム教が男尊女卑的だ」というヘイトの正当化によく使われるこの意見についてどう思うかとユペチカさんに尋ねると、彼女はこんな興味深い話をしてくれた。
一貫して、知ろうとすれば、物事には色々な側面があるのだということを教えてくれる。『サトコとナダ』のなかでも文化間の露出への意識の違いを描いた印象的なエピソードがある。ユペチカさんがこのエピソードに込めた思いを教えてくれた。