「テクノロジーを利用して人類は進化すべき」。環境のために“人間じゃなくなった”サイボーグの実態
そうすることでオーディエンスを「地震へと招待」したのです。地球が生きていることを感じてもらえた作品だと思っています。あとは、一つの場所で起きた地震の音を楽譜にまとめたり。最初の作品はメキシコで発表したのですが、過去50年間のメキシコの地震の音を10分にまとめました。地球が作曲家で、自分自身を媒体として使いました。絵美:作品を通してあなたたちが感じているものを伝えたいという強い気持ちがあるんですか?ムーン:はい。もし自分の感覚を増やせれば、みなさんのリアリティが広がり、地球やほかの種への共感が増えるから。私たちはサイボーグになったけど、ロボットや機械より自然や動物に近づいたと思っています。
地球が生きていることを感じられるから。
絵美:トランススピーシーズだからこそ、妬まれることとか、ネガティブな反応を受けることはありますか?ムーン:はい。ニールは特に、ね。宗教への信仰が強い人とか?神が人間を完全に作ったと考える人もいますし、テクノロジーを恐ろしいと感じる人もいる。でもテクノロジーを使うのは人間であって、使い方は私たちが決めればいいんです。ニール:そうですね。単純に倫理的でないと感じる人もいます。