「ゴミを作っている感覚だった」。大量生産・大量消費の服作りに疑問を抱いた男が立ち上げたアパレルブランド
何かを作るなら良質で、できるだけ長く着てもらいたいという意味が込められたブランドは、今年から本格的に始動している。
着る人にも豊かなモノ作りの世界を知ってほしい。職人の思いを纏う服
そうして「着る人も作る人も豊かに」をコンセプトに立ち上げられた10YC。その製品は上質な生地を使い、下田さんたちが直接会って契約した、高い技術を持つ全国の工場で生産される。それらの工場とは直接やり取りをしているため、仲介にかかる費用を削減でき、その分の浮いた資金が品質向上のために使われている。大胆にも製造原価率の内訳をホームページ上で公開。同時に契約している生産現場を取材し記事にして発信している。消費者は製品の生産過程や、そこに込められている思いを考慮して購入を検討することができる。
原価をオープンにしているのは、50%とか80%オフになっている服が本当はいくらなのかがお客さんにはわからないからです。業界外の人は服ができるまでにどんな工程があって、どれぐらいのお金が何に使われているのかを知れないじゃないですか。そこを知ってほしかったのと、あとは現場の人の熱い思いを伝えたかった。大量生産・大量消費じゃないモノ作りがちゃんとあるんだってことを知ってほしい。