消費者の「食べたい」に合わせて農家が食品を生産する、という“間違った”構造に終止符を打つレストラン
そんな四季の風景がある。このように、その地域の気候や環境、農業システム全体が直接反映されているような料理が、未来に残されるべき食の姿だとバーバー氏は指摘する。食材単体をどこから仕入れるか、という視点だけではなく、農業システム全体に思考を凝らした食を彼は、「第三の皿」と呼んでいるのだ。残念ながら、バーバー氏の住むアメリカには、長く地域に根ざすような食文化は育っていない。しかしだからこそ、アメリカでこのような食のシステム全体を考えた地域に根ざした食を作ることが、自らの使命だと彼は語る。