《オバマさんが貰うようなすごい賞を小室が貰っていた事になっているのだがw》《小室圭オバマ元米国大統領と並ぶ???》小室圭さんの帰国直前、就職先が発覚すると、ツイッター上でこのような声が上がった。就職先の法律事務所「ローウェンスタイン・サンドラー」のHPに掲載された小室さんの経歴が原因だった。小室さんが「JFK Profile in Courage Award」を受賞したとの記載があったからだ。この賞は、第35代米大統領ジョン・F・ケネディの著書『勇気ある人々』にちなんで、政治的に優れたリーダーシップを発揮した人物を称える賞だ。おもに政治家や公務員から選出され、オバマ元米大統領やアナン元国連事務総長らが歴代の受賞者に名を連ねている。当たり前だが、一人の学生にすぎなかった小室さんが受賞するはずのない賞であり、受賞者リストにも小室さんの名前は見当たらない。小室さんといえば、フォーダム大学入学時にも大学HPで「プリンセス・マコのフィアンセ」と紹介されたことで皇室利用ではないかと指摘を受けたことがあった。今度は偽りの受賞歴を載せてしまったのか――。だが、ネット上で指摘が相次いだこともあってか、小室さんのプロフィールはいつの間にか書き換えられていた。「Fordham’s JFK Profile in Courage and Sweat Equity Award」と、フォーダム大学による賞であることが強調された表現になっていたのだ。■JFKの財団は「そのような賞は出していない」本誌は、本家の「JFK Profile in Courage Award」を主催するJFKライブラリー財団に問い合わせることに。すると、広報部門の部長から次のような回答があった。《JFKライブラリー財団は、JFK Profile in Courage Awardの管理運営者であり、この名称の唯一の著作権保持者です。フォーダム大学とは関係やパートナーシップを取っておりませんし、彼らの賞の運営も行っていません》さらに、同財団のプレス担当からも《われわれの財団では、そのような賞は出しておりません》との回答があった。書き換えられた「Fordham’s JFK Profile in Courage~」という賞に、JFKライブラリー財団はいっさい関与していないという。財団が“非公認”だというこの賞、そもそも本当に存在するのか――。あまりに不可解な受賞歴。その真相について小室さんの代理人を務める上芝直史弁護士に取材すると、小室さん本人に確認のうえで回答があった。まず、プロフィールの作成や表記の変更について。《プロフィールについては、アメリカ国内で通常とられる方法と同じように、フォーダム大学の名称をあげたうえで賞を列挙しており、同大学内部の賞であることは容易に伝わるだろうという発想で表記されたものです。アメリカではごく一般的な表記の仕方だったようですが、日本のマスメディアから多くの問い合わせがあったようで、誤解するマスメディアの方がいるのならと説明を加えて分かるように修正したというのが経緯です。特に問い合わせがなければそのままになっていたでしょう》たしかに書き換え前のプロフィールを見ると、フォーダム大学ロースクールを’21年に卒業したとの記載に続き「JFK in Courage Award」と書かれている。ただ、それだけで「容易に伝わる」とは思えないが……。■「一番目立っていた方に与えられる賞」では、この賞は何を表彰するものなのか。上芝氏によると、《この「JFK Profile in Courage and Sweat Equity Award」は、フォーダム大学のリーガルクリニックが独自に出している賞です。ロースクールでは法曹養成を目的とした教育プログラムが多数用意されているわけですが、リーガルクリニックとは、このうち指導教官のもとで実務体験をし、これを通じて実用的な力を養成するプログラムです。そのプログラム受講者のうち一番目立っていた方に与えられるものだそうです》つまり小室さんは、フォーダム大学のロースクールの、さらにその中の教育プログラム受講者に与えられる賞を受賞したにすぎないというのだ。受賞歴の謎は解けたものの、宮内庁関係者は苦言を呈する。「小室さんはただでさえ、今後ビジネスで“皇室ブランド”を利用するのではないかとの疑念を持たれています。もともとの表記では、JFKの財団が公認する賞を受賞したと誤解する人もいるでしょう。小室さんが“誤解を招く表現もいとわず、自分を大きく見せようとしている人”と見られてしまうのは、小室さん自身にとってもマイナスだと思うのですが……」ちなみに、ケネディの著書『勇気ある人々』は、たとえ有権者に不評であっても信念を貫き、国家と国民のために勇気ある決断をした政治家たちを描いた伝記集だ。ケネディは次のように「勇気」について述べている。《人生のどんな舞台の上で勇気を試されることになっても、自分の良心に従うことによってどんな犠牲を払うことになっても、友人、財産、心の安らぎ、そして仲間の尊敬までも失うことになっても、われわれは一人ひとり自分の進むべき道を決めなければならない》小室さんは10月26日、ついに眞子さまと結婚し、記者会見に臨むことになる。多くの批判を浴びながらも、弁護士事務所への就職を決め、眞子さまが望むニューヨーク生活を実現させようとしている小室さん。その「勇気」を、はたして国民は認めるのか――。
2021年10月12日音楽映画祭「Peter Barakanʼs Music Film Festival」が、角川シネマ有楽町にて2021年7月2日(金)から7月15日(木)まで開催される。ピーター・バラカン監修の音楽映画祭「Peter Barakanʼs Music Film Festival」は、ラジオDJのピーター・バラカンが監修・作品選定を行った音楽映画に特化した映画祭。日本未公開の作品をはじめ、音楽を題材としたドキュメンタリーやコンサート映画など、様々な時代・ジャンルの映画をラインナップしている。ビリー・ホリデイのドキュメンタリーなど日本未公開作品注目の日本未公開作品は、『Billie ビリー』『ジャズ・ロフト』の2作品。ジャズシンガーのビリー・ホリデイのドキュメンタリー映画『Billie ビリー』では、本邦初公開のライブ映像や知られざる逸話が満載となっており、名曲「奇妙な果実」を歌うシーンなどが映し出されている。『ジャズ・ロフト』は、写真家ユージン・スミスが、1950年代後半にニューヨークにあったロフトでセロニアス・モンクなど多くのジャズ・ミュージシャンたちの貴重な写真や音声を記録していたことを紹介する作品だ。ジャズ関連映画やエイミー・ワインハウスのドキュメンタリーもさらに、ミシェル・オバマのドキュメンタリー映画『マイストーリー』の音楽を担当したジャズ・ミュージシャンのカマシ・ワシントンとバンド・メンバー、LAフィルを含めた16人編成のオーケストラによるライブ映像『カマシ・ワシントン「Becoming」ライブ』や、2020年に日本でも公開された、1958年のニューポート・ジャズ・フェスティヴァルを撮影した『真夏の夜のジャズ 4K』といったジャズ関連映画も登場。また、27歳で逝去した歌⼿エイミー・ワインハウスのドキュメンタリー映画『AMY エイミー』、音楽界のトップスターを支えてきたバックシンガーたちにスポットを当てた『バック・コーラスの歌姫(ディーバ)たち』、1970年代後半に音楽で差別に抵抗した「ロック・アゲインスト・レイシズム」によるコンサートを映し出したドキュメンタリー『白い暴動』など、音楽ファン、映画ファンともに楽しめる作品が目白押しとなっている。尚、上映スケジュールやチケット情報などは後日追って発表予定だ。【詳細】Peter Barakanʼs Music Film Festival開催期間:2021年7月2日(金)~7月15日(木)会場:角川シネマ有楽町(ビックカメラ有楽町 8階)住所:東京都千代田区有楽町1-11-1上映作品:全14作品『Billie ビリー』原題:Billie ※日本初公開『ジャズ・ロフト』原題:The Jazz Loft According to W. Eugene Smith ※日本初公開『AMY エイミー』原題:AMY『真夏の夜のジャズ 4K』原題:Jazz On A Summerʼs Day『ランブル 音楽界を揺るがしたインディアンたち』原題:RUMBLE : The Indians Who Rocked the World『バックコーラスの歌姫(ディーバ)たち』原題:20 Feet From Stardom『Our Latin Thing』原題:Our Latin Thing『⼤海原のソングライン』原題:Small Island, Big Song『スケッチ・オブ・ミャーク』英題:Sketches Of Myahk『サウンド・オブ・レボリューション グリーンランドの夜明け』原題:Sumé : Mumisitsinerup nipaa『マイ・ジェネレーション ロンドンをぶっとばせ!』原題:My Generation『ノーザン・ソウル』原題:Northern Soul『白い暴動』原題:White Riot『カマシ・ワシントン 「Becoming」ライブ』原題:Kamasi Washington’s Becoming for Michelle Obama』
2021年05月24日今年の3月よりNetflixにて配信されている『ワッフルとモチ』。日本人としてはまず、“モチ”?それってお餅?ていうかなんでアメリカで餅なの?と思うはず。“かわいい”と“おいしい”が好きな人なら、絶対ハマります!アメリカで“モチ”といえばお餅ではなく、アイスクリームを米粉を使った餅風の生地で包んだ、一口サイズのアイスのこと。スーパーなどでは定番商品として扱われていて、ものすごーく人気なのだとか。そんなモチとワッフルのパペットが主役のこの作品は、ふたりがショッピングカート型の飛行機(?!)で世界に飛び出し、食にまつわるあれこれを、体験したり、学んだりするという、子供向けの食育プログラムです。作っているのは、元アメリカ大統領のバラク・オバマ氏と、奥様のミシェルさんが立ち上げた制作会社。実はミシェルさんはファーストレディ時代から食育問題に取り組んでおり、このプログラムはまさにその延長にあるといえます。内容はさすがオバマ夫妻、大人が見ても勉強になる&楽しめるものなのですが、とにもかくにもワッフルとモチがかわいすぎる!!特に行く先々で料理を試食する姿が、なんともキュート(モチもモグモグするのです…)。アメリカでの報道によると、当初はロボットを使いSFX的に表現することも考えたそうですが、最終的には『セサミストリート』のようなパペットに。どこか昔の日本の人形劇的で、それもわたしたちが親近感を覚える理由の一つかも。某モルモットのストップモーションアニメが終わり、ロスっている皆さん、これも絶対気に入りますよ!!製作総指揮はミシェル・オバマ!スーパーマーケットのオーナー役で登場。作っているのは、オバマ夫妻が立ち上げた制作会社「ハイヤー・グラウンド・プロダクションズ」。物語はとあるスーパーマーケットを中心に繰り広げられ、ミシェルさんはスーパーのオーナー。いつも屋上で野菜の仕分けなどの仕事をしており、そこに突然やって来たワッフルとモチを温かく受け入れ、従業員として雇います。主役は冷凍食品の国からやって来た“ワッフル”と“モチ”。かつては冷凍食品の国で、1日3食氷を食べて過ごしていたふたり。いつかフレッシュな食材を使った料理のシェフになりたいという夢のため、彼らは偶然止まったトラックに飛び乗り、新しい世界へ飛び出します!ちなみにワッフルのパパは冷凍ワッフルで、ママはイエティだとか。一方モチの家族は「お米」の回で明らかに?!食材や食文化を学ぶため、ふたりは世界中に旅に出ます!初回はトマト、第2回は塩など、毎回1つの食材がテーマ。ルーツや食文化を知るために、世界中を大冒険するワッフルとモチ。さまざまな価値観や歴史、料理や生活を知ることを通し、食の魅力はもちろん社会の多様性についても学べます。有名シェフも登場。そしてふたりは我が国にもやって来て、日本ならではの食を体験!オリジナルソングやアニメも見どころ。素敵なゲストも登場します。実写に加えアニメなどの手法も利用し、わかりやすく食の世界を解説。加えて、Siaやライオネル・リッチーが歌ったり、ジャック・ブラックなど俳優も登場。また、同じNetflix『クィア・アイ』のタン・フランスが食材をスタイリングする(!!)といったサプライズも。学びもありますが、単純にエンタメ作品としても楽しめます。『ワッフルとモチ』知りたがりのパペット、ワッフルとモチが、オバマ夫人のサポートを得て、アメリカはもちろん日本、ペルー、イタリアなど世界中を大冒険。さまざまな食材や料理、いろいろな文化に触れていく。1エピソード約30分。全10回。Netflixオリジナルシリーズ『ワッフルとモチ』独占配信中。※『anan』2021年5月5日-12日合併号より。(by anan編集部)
2021年05月03日4月22日は地球環境について考える、世界共通の“アースデイ”。世界規模での気候変動や環境破壊には早急な対応が必要で、近年サステナビリティ(持続可能性)が重視されている。実は、お馴染みのディズニーやピクサーのアニメーションや、ハリウッド大作からでも地球環境について関心を持ったり、意識を高めたりすることができる。例えば、マーベルの『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』と『アベンジャーズ/エンドゲーム』。サノスの全人類無差別半減計画という凶行によって、ニューヨークのハドソン川にクジラが戻ってくるなど、視点を変えた見方もできる。今回は、こうしたメッセージを再認識しながら、より環境問題への理解を深めることができる「ディズニープラス」配信作品に注目した。大自然の生き物、その厳しさを身近に感じる!まずは、ディズニーが誇るアニメーション映画『ライオン・キング』。ライオンのシンバの冒険を通して、誰もが大自然の生き物たちを身近に感じることができ、そこには食うか食われるかの自然の掟の厳しさも。ドキュメンタリー『ディズニーネイチャー/サバンナを生きる百獣の王』は、ライオンの群れのボス争いから子育てなどを中心に、チーターやハイエナ、ワニとの格闘など、サバンナの生き物たちのありのままの姿をとらえた、まさに『ライオン・キング』の世界を映す。自然の厳しさという点では、ドキュメンタリーシリーズ「ホスタイル・プラネット 非情の惑星」。過酷な環境に適応しながら生き抜く動物たちの物語は、時にあまりにも残酷だが、だからこそ命の尊さが身に沁みる。ドキュメンタリーの両作品ともにダイナミックで美しい映像で観る者を魅了しながら、自然を破壊する行為の重さを体感することができるだろう。守るべき地球の尊さと環境破壊に迫る自然の偉大さに触れることは、環境問題に興味を抱く大きなきっかけになる。『タイタニック』『アバター』のジェームズ・キャメロンが手掛けた壮大な映像に圧倒される最新ドキュメンタリー「クジラと海洋生物たちの社会」(4月22日より日本初で配信開始)は、3年間にわたり5つの異なるクジラに密着。人間と同じような感情が読み取れるクジラたちの生態に、この美しい海を、愛おしい海洋の生き物たちを守らなければいけないという気持ちが自然と芽生えてくる。それは環境問題に熱心に取り組んでいることでも知られるキャメロンの願いでもあるはず。そんなキャメロンによる圧巻の映像世界に魅了される『アバター』は、熱帯雨林にも似た自然豊かで神秘的な惑星パンドラで、地下資源をめぐる争いが展開。美しい惑星が破壊され、先住民族が悲嘆する姿は心が痛む。しかし実際のところ、このような地下資源をめぐる環境破壊は世界各地で行われている事実。それは現在までに、どれほどの深刻な事態を地球にもたらしているのかは、ドキュメンタリー『パリ協定離脱に揺らぐアメリカ』で、アメリカのエネルギーの未来をめぐる国民の議論と各地域で起こる危機の調査によっていかに切迫しているかを分かりやすく伝えている。地球の未来に警鐘を鳴らす秀作たちこのまま無為無策で突き進めば、地球はまさにピクサーのアニメーション映画『ウォーリー』の舞台のように、人間によって汚染されゴミの山となった星になってしまうかもしれない…。ゴミ処理ロボットの主人公ウォーリーのキャラクターが愛らしい映画ではあるものの、そう遠くない地球の未来に警鐘を鳴らす作り手たちのメッセージは、そこかしこに込められている。もし、こうした映画を観て“地球のために自分には何ができるだろう”と思った方には、アカデミー賞俳優で熱心な環境活動家でもあるレオナルド・ディカプリオ製作のドキュメンタリー『地球が壊れる前に』が、最適な入門編となりそう。ディカプリオ自身が出演し、現場に出向き、関係者に話を聞きながら環境問題について掘り下げていく本作には、元合衆国大統領バラク・オバマやローマ法王フランシスコ、電気自動車テスラで知られるアメリカの実業家イーロン・マスクらも登場。環境問題に対する多角的な視点を知ることで問題への理解が深まるだけでなく、地球上の生物や自然の壊滅的な崩壊を防ぐために、私たちが個人として何ができるのか、また社会として取ることのできる行動も紹介されている。「クジラと海洋生物たちの社会」は4月22日(木)よりディズニープラスにて配信開始。紹介作品はディズニープラスにて配信中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アバター 2009年12月23日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開© 2009 Twentieth Century Fox. All rights reservedウォーリー 2008年12月5日より全国にて公開© 2008 WALT DISNEY PICTURES/PIXAR ANIMATION STUDIOS. ALL RIGHTS RESERVED.アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー 2018年4月27日より全国にて公開© 2018 MARVELアベンジャーズ/エンドゲーム 2019年4月26日より全国にて公開©Marvel Studios 2019
2021年04月16日バラク・オバマ元米国大統領とブルース・スプリングスティーンによるポッドキャスト番組「Renegades: Born in the USA」がスタート。2月23日より、スポティファイ(Spotify)にて配信されている。オバマ元米国大統領とスプリングスティーンが初めて顔を合わせたのは2008年のこと。以来、2人はまったく異なる背景や経歴を持ちながらも、深い交友関係を気築いてきた。この度スタートしたポッドキャスト番組「Renegades: Born in the USA」では、気の置けない2人の個人的な会話を楽しもう。「Renegades: Born in the USA」は、オバマ元大統領とミシェル・オバマ夫人が設立したプロダクション「Higher Ground」との提携でスポティファイが配信する2作目のポッドキャスト番組。同番組では、シーズンを通じて、オバマ元大統領とスプリングスティーンが、人種、父親の役割、結婚、アメリカの未来といったトピックについて語り合う。故郷やロールモデルについて意見を交わし、新しい時代に求められる男性の役割を模索。痛ましいまでに分断された今日の米国の状況に向き合い、皆で手を取り合って前進するためのビジョンを提案していく。気になる初回のエピソードどうしてこうなってしまったんだ? どうすれば一致団結したアメリカに戻れるだろう?番組の最初のエピソードで、オバマ元大統領がこのように尋ねる。その後、こう続けた「去年の私の会話は、ほとんどがこのトピックだった。ミシェルとも、娘たちとも、友達ともね。そしてその友達の1人が、たまたまブルース・スプリングスティーンだったというわけだ。表面的にはブルースと私にはあまり共通点はないよね。でも年月を重ねるにつれ、私たちには共有する感性があることが分かったんだ。仕事について、家族について、アメリカについて感じること。やり方は違っていても、ブルースも私も、自分たちにたくさんのものを与えてくれたこの国についてもっと理解しようとしてきた。そこに住む人たちの物語を記録しようとしてきた。そして、己の意義や真実、コミュニティを探すなかで、それをもっと大きなアメリカのストーリーに結び付けられないかと模索してきたんだ–––––––––––」続きは、スポティファイで聴いてみよう。現在、2つのエピソードを全ユーザーに向けて配信中。
2021年02月25日「私は女性としての最初の副大統領かもしれませんが、最後ではありません。なぜなら、今夜、この様子を見ているすべての小さな女の子たちが、この国が可能性の国であることを知るからです」これは、昨年11月7日、アメリカ大統領選挙の結果を受け、ジョー・バイデン氏(78)の勝利が伝えられた直後のカマラ・ハリス氏(56・以下敬称略)のスピーチだ。温かいまなざしで誇らしげに語りかけるカマラに、デラウェア州の会場に集まった聴衆は割れんばかりの拍手喝采を送った。女性初の“次期アメリカ副大統領”誕生の瞬間だった。1月20日、バイデン氏がアメリカの第46代大統領に就任。カマラもこの日から正式に副大統領として、政権を担う。インド系アメリカ人の母と、ジャマイカ系の父との間に生まれた彼女は、いくつもの“初”の冠がつく副大統領だ。「そもそもハリスさんの経歴には“初”がつくことが非常に多い。サンフランシスコ地方検事も、カリフォルニア州司法長官も、黒人、女性、アジア系で初。上院議員も、インド系では初でした」と、話すのは、アメリカ情勢に詳しいジャーナリスト・堤未果さんだ。「今回の副大統領就任で、もっとも顕著なことは、ハリスさんがアジア系であることを堂々と、前面に押し出していることです。アジア系の彼女がアメリカの歴史に初めて台頭したことは、非常に大きな意味があると思っています」カマラと同じルーツを持つタミル人で、ニューヨーク在住のカルバナ・カンサンさんも興奮ぎみにこう言った。「民主党大会で、彼女がタミル語で自分のおばたちのことを『チッティ(おばさん)』と呼んだときは、思わず涙がこぼれました。私自身、母として、2人の子どもたちに『副大統領にはあなたと同じタミルの血が流れているのよ。彼女にできることは、あなたたちもできるのよ』と話しているのです」コンバースのスニーカーを愛用することでも有名なカマラは、これまでにいなかった新しいタイプの女性政治家だ。「周囲のライバルをなぎ倒し、数々の“初”を獲得する強さを持っている一方で、彼女には包み込むような母性も感じられます。中身は強面のヒラリー・クリントン、外側は、母親のような優しさをもったミシェル・オバマという感じです」(堤さん)「カマラ」は、サンスクリット語で「蓮」を意味する。泥の中からきれいな花を咲かせる蓮。水をはじく性質から、どんな動乱のなかにあっても、動じず中心に佇むという意味もあるという。そんな彼女を’20年8月、バイデン氏は副大統領候補に指名した。同年5月、ミネソタ州の黒人男性が白人警官に殺され、ブラック・ライブズ・マター(BLM)運動が一気に高まったことが、カマラの副大統領候補指名につながったともいわれている。カマラはまた、バイデン氏とは古くからのつながりもあった。かつてカマラが豪腕を発揮した住宅危機問題のとき、彼女に協力したのが、当時デラウェア州の司法長官だったバイデン氏の息子、ボー・バイデン氏(’15年に脳腫瘍により死去)だったのだ。「カマラさんはインドの名門の出自ということから、もともとのネットワークが強いうえ、彼女自身、キーパーソンとなる人たちとのつながりを作る政治力がすごくある。女性を前面に出すだけでは支持は限られるし、コネも使いすぎると敬遠されてしまいます。でも、彼女はそのバランスが絶妙なんです」(前出・堤さん)妹のマヤさんは、ヒラリー陣営の選挙参謀を務めたことがあり、ヒラリー・クリントンとも家族ぐるみで近い関係があるようだ。バイデン氏は78歳と高齢で、体調を不安視する声も少なくない。仮に、バイデンが体調を崩し、職務を遂行できないとなれば、大統領権限はカマラに移る。「カマラさんは、間違ったと思ったら柔軟に方向性を変えることができる人。彼女らしい、そのバランス感覚で、弱者の声を吸い上げて、貧困層の視点での政策を推し進めていってほしいです」(堤さん)初の女性アメリカ大統領誕生も夢ではない。とはいえ、女性初という冠は、カマラにとって、もはや何の意味も持たないだろう。「政治家は、出身や肌の色がどうだからこうあらねばならないという『箱』に押し込まれるべきではありません。自分は自分。私はそれで満足です」多様性に富んだ新しいスタイルの副大統領の登場に、アメリカのみならず、世界が注目している。「女性自身」2021年2月2日号 掲載
2021年01月25日シアトル発のチョコレートブランド、フランズ チョコレート(FRAN’S CHOCOLATES)からバレンタインに向けた期間限定ストアが、2021年1月19日(火)よりあべのハルカス近鉄本店などで順次開催。フランズ チョコレートは、厳選された良質なカカオを原料に、上品な美味しさを手作りで引き出したオーガニック・チョコレート専門店。オバマ元大統領がホワイトハウスのゲストへのお土産として愛好したことで知られており、シアトルの定番ギフトとして高い人気を誇っている。そんなフランズ チョコレートの期間限定ストアでは、バレンタインに向けたこだわりのチョコレートを展開。滑らかなキャラメルをダークチョコレートでコーティングし、ブルターニュの塩を使用した「グレイソルトキャラメル」、ミルクチョコレートでコーティングし、ウェールズの樫の木の上で軽く燻された塩で仕上げた「スモークトソルトキャラメル」といったソルトキャラメルは、上質なチョコレートと塩の調和を楽しめる、ブランドのシグネチャーアイテムだ。ほかにも、トリュフアソートメントセットやゴールドバー、デザートソースなども取り揃える予定となっている。【詳細】フランズ チョコレート 期間限定ストア価格例:ソルトキャラメル アソートメント 20 個セット 7,560 円(税込)■開催情報・あべのハルカス近鉄本店期間:2021年1月19日(火)~2月14日(日)場所:ウイング館 9階 催会場住所:大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43※8,640円(税込)以上購入者へオリジナルトートプレゼント(数量限定)・阪急うめだ本店期間:2021年1月20日(水)~2月14日(日)場所:1階シーズン雑貨売場 1月20日(水)~29(金) / 1階コトコトステージ 11 1月30日(土)~2月14日(日)住所:大阪府大阪市北区角田町8−7※同店限定のアソートメントセットあり・日本橋三越本店期間:2021年2月2日(火)~2月14日(日)場所:本館7階 催事会場住所:東京都中央区日本橋室町1丁目4−1・伊勢丹新宿店期間:2021年2月5日(金)~2月14日(日)場所:本館6階 催事場住所:東京都新宿区新宿3丁目14−1※2月4日(木)よりISETANDOOR(定期宅配事業)もスタート予定
2021年01月23日気になって買ったものの読み進められていない本、部屋に溜まってはいませんか?長期休暇は分厚い本に手を伸ばすチャンス。読み終えた時にはきっと大きな達成感があるはず。そこで今回は厚さ3cmを超える本をご紹介します。【花田菜々子’s CHOICE】1.『読書の日記本づくり/スープとパン/重力の虹』著・阿久津隆(NUMABOOKS)“本の読める店”〈fuzkue(フヅクエ)〉店主の阿久津隆さんによる、長い長い読書日記。5cmを超える圧倒的な厚さがありながら、まるでラジオを聴くような感覚でするりと読み進められる一冊。「独特の煮え切らない思考のテンポがクセになり、ついついハマってしまいます。小説と違って、斜め読みで気になったところだけランダムに読むのもアリですよ」。1,850円(全669ページ)2.『はてしない物語』著・ミヒャエル・エンデ、訳・上田真而子、佐藤真理子(岩波書店)映画『ネバーエンディング・ストーリー』の原作としても知られる傑作ファンタジー。いじめられっ子の少年・バスチアンは、突然本の中に吸い込まれ、不思議な世界での冒険に巻き込まれる…。「バスチアンが読んでいる本と同じあかがね色の装丁や、2色で刷り分けた本文など、“紙の本”としての美しさも魅力。一生手元に残しておきたくなる本です」。2,860円(全589ページ)Navigator…花田菜々子(はなだ・ななこ)書店〈HMV&BOOKS HIBIYA COTTAGE〉で店長を務める。自身の実体験を綴った書籍が好評発売中。【Hanako’s CHOICE】1.『スーパー・サッド・トゥルー・ラブ・ストーリー』著・ゲイリー・シュタインガート、訳・近藤隆文(NHK出版)舞台は、経済破綻と一党独裁による軍事化が進むディストピア。その世界では誰もが信用度や性的魅力を数値化され、自由にプロフィールを検索されるようになっていた。冴えない中年・レニーと、家族と自分の幸せを求めてあがく美女・ユーニスが出会い、奇妙な恋物語が始まる。登場人物の会話に引き込まれる、絶妙なユーモアが詰まった一冊。2,300円(全456ページ)2.『ヒロインズ』著・ケイト・ザンブレノ、訳・西山敦子(C.I.P.Books)モダニズム文学の華々しい男性社会の裏で、彼らのミューズとして優しく寄り添いながら、一方で自らの表現者としての立場を奪われてきた女性たち。そんな“モダニズム作家の妻や愛人たち”について綴った作品。無名作家である著者自身の葛藤をかつてのヒロインたちに重ね合わせながら、改めて彼女たちの物語を響かせようと試みている。2,300円(全428ページ)3.『雲』著・エリック・マコーマック、訳・柴田元幸(東京創元社)突然の雨を逃れて入った古書店で見つけた一冊の本には、19世紀にスコットランドのある町で起きた“黒曜石雲”という謎の雲にまつわる奇妙な出来事が綴られていた。かつてその町を訪れたことがある主人公は、その書物を通じて自らの魂や亡霊に巡り合う。幻想小説やミステリー、ゴシックの魅力を併せ持つ、著者の集大成ともいえる長編作。3,500円(全333ページ)4.『暇と退屈の倫理学 増補新版』著・國分功一郎(太田出版)400ページを超える壮大な内容を通じて、「人間らしい生活とは何なのか?」を問う本。パスカルの有名な断章「部屋にじっとしていられないから、人間は不幸を招く」を皮切りに、文化人類学、考古学、経済学、消費社会論、動物行動学などを通じて、その答えに接近していく。倫理学といっても決して難解ではなく、気楽に読み進めやすい一冊。1,200円(全440ページ)5.『ミルクマン』著・アンナ・バーンズ、訳・栩木玲子(河出書房新社)主人公である18歳の女の子はある日、牛乳屋(ミルクマン)として知られる年上の男性に声をかけられ、彼女に好意を持つその男から何度も追い回されるようになる。この謎の牛乳配達人はテロリストなのか?国家独立を巡るテロと性的抑圧の時代を生きる少女の、不安と絶望を描いた傑作。世界30カ国以上で翻訳され、ブッカー賞を受賞。3,400円(全400ページ)6.『彼女たちの場合は』著・江國香織(集英社)ニューヨークの郊外に暮らす従姉妹同士の礼那と逸佳は、ある秋の日に二人きりで“アメリカを見る”旅に出た。ボストンにメインビーチズ、マンチェスター、クリーヴランド……長距離バスやアムトラックを乗り継ぎ、少女たちの旅は続いていく。なかなか海外へ行くことができない今、二人の旅を目で追っているうちに旅行気分を味わえるはず。1,800円(全480ページ)7.『ハウ・トゥー バカバカしくて役に立たない暮らしの科学』著・ランドール・マンロー、訳・吉田三知世(早川書房)元NASAエンジニアという経歴を持つ人気マンガ家、ランドール・マンローによる一冊。「川を渡る」「ピアノを弾く」「スマホを充電する」など、一見日常的な課題を解決するために、あえて“とんでもない”方法を使って探っていく。バカバカしくて役に立たない解決法を通じて、身近にある科学やテクノロジーを楽しく理解することができる。1,600円(全400ページ)8.『リンカーンとさまよえる霊魂たち』著・ジョージ・ソーンダーズ、訳・上岡伸雄(河出書房新社)かつての大統領であるリンカーンが、急逝した息子・ウィリーの記憶に浸るため夜の墓地を訪れると、そこには自らの死を受け入れられずに彼岸と此岸の間をさまよう霊魂たちがいた。奇妙な霊魂がリンカーンと出会うことで、ユーモラスで感動的な物語が動き始める。今作が初の長編作となるジョージ・ソーンダーズによる、全米ベストセラー。3,400円(全456ページ)9.『パワー』著・ナオミ・オルダーマン、訳・安原和見(河出書房新社)ある日を境に、世界中の女性が手から強力な電流を発する力を得る。母親を殺された復讐を誓うロクシーや、政界進出を狙う市長のマーゴットをはじめ、次々と反逆を開始する女性たち。オバマ前大統領のブックリストや、エマ・ワトソンが主宰するブッククラブの推薦図書としても話題を呼んだ、男女逆転ディストピア・エンターテインメント。1,850円(全440ページ)(Hanako1192号掲載/photo : Shintaro Yoshimori, Yoshihito Ishizawa, Hiromi Kurokawa styling : Chie Hosonuma, Tomomi Tanuma model : Maiki Kimura food coordination : Toshie Kikawada illustration : Ema Mori, Takeshi Tomoda text : Emi Taniguchi ,Aya Honma, Momoka Oba cooperation : AWABEES, UTUWA)
2021年01月05日文/RKRK2020年12月7日(月)のオンライン表彰式にて、2020年度『チャンピオン・オブ・チェンジ日本大賞』が発表されました。今年は、コロナ禍で社会変革に奮闘する女性リーダー5名が入賞しました。本賞へ協賛するティファニーから、入賞者にティファニー製ボウルが贈られました。社会問題や課題解決にチャレンジする女性に向けて『チャンピオン・オブ・チェンジ日本大賞』とは、ボストン在住の日本人女性、厚子・東光・フィッシュさんの提案により創設されました。フィッシュさんは、日本人女性に対するリーダーシップ育成活動や、東日本大震災の被災地支援活動が評価され、オバマ元大統領の発案で、2013年から始まった“Champion of Change”賞を受賞。そもそも“Champion of Change”賞とは、地域の社会問題の解決に向けた取り組みや、社会貢献活動を行なっている市民に贈られる賞です。フィッシュさんが“Champion of Change”賞を受賞したことがきっかけとなり、日本人女性の活躍を願い、また女性のロールモデルを示すことに役立ちたいという思いのもと、フィッシュさん自身で2017年に『チャンピオン・オブ・チェンジ日本大賞』を創設しました。ティファニーは、フィッシュさんの思いに賛同するとともに、変化に向けて努力を怠らない女性たちに敬意を表し、本賞に協賛しています。今年度は第4回目で、全国各地から、過去最多の164件の他薦による応募がありました。厳正な審査のもと、コロナ禍でも自らアクションを続け、強い想いで変化に取り組んだ5名の女性リーダーの入賞が決定しました。【大賞】・西 クレオニセさん(愛知県)エスコーラネクター校長『25年にわたって日本で暮らすブラジル人児童の教育を担う』【入賞者】※50音順・岡田 沙織さん(東京都)特定非営利活動法人若者メンタルサポート協会理事長『生きづらさを抱え、居場所のない若者たちに24時間寄り添い続ける』・染矢 明日香さん(東京都)特定非営利活動法人 ピルコン理事長『人生の選択肢を広げ、豊かな人生を送れるように、性について正しい知識を伝えたい』・寺原 真希子さん(東京都)一般社団法人MarriageForAllJapan -結婚の自由をすべての人に 代表理事/「結婚の自由をすべての人に」訴訟東京弁護団訴訟東京弁護団・弁護団長『性のあり方に関わらず、誰もが結婚するかしないかを自由に選択できる社会へ』・渡部 カンコロンゴ 清花さん(東京都)特定非営利活動法人WELgee代表『日本にやってきた難民の若者たちとともに、誰もが活躍できる未来を作る』【選考委員長】・厚子・東光・フィッシュ氏(フィッシュ・ファミリー財団 共同創設者・理事)【選考委員】・鵜尾雅隆氏(認定特定非営利活動法人日本ファンドレイジング協会 代表理事)・ダニエル・ペレル(ティファニー・アンド・カンパニー・ジャパン・インク 社長)・山田泰久氏(一般財団法人非営利組織評価センター 業務執行理事)・吉岡マコ氏(認定特定非営利活動法人マドレボニータ代表理事)・龍治玲奈氏(日本マイクロソフト株式会社 政策渉外・法務本部 社会貢献担当部長)男性だけでなく女性も社会の変革を率先して行っていく時代!『チャンピオン・オブ・チェンジ日本大賞』の今後の盛り上がりにも注目です!【参考】2020年度「チャンピオン・オブ・チェンジ日本大賞 」コロナ禍で社会変革に奮闘する女性リーダー5名が入賞、 12月7日(月)に開催されたオンライン表彰式にて大賞を発表 - PR TIMES©︎ティファニー・アンド・カンパニー・ジャパン・インク
2020年12月19日ニューヨークを拠点とするパターンメーカー、大丸製作所2の代表・大丸隆平がデザインするブランド「オーバーコート(OVERCOAT)」のポップアップストアが東京・六本木のギャラリーANB Tokyoで12月2日から13日まで開催されている。ミシェル・オバマ元大統領夫人の就任式のドレスに続いて、黒人女性初の副大統領としての起用が確実視されているカマラ・ハリス上院議員が8月の民主党大会で着たスーツを製作したのが大丸製作所2だったことが話題となり、全米から注目されている大丸隆平氏。今回のポップアップストアは11月にスタートした公式オンラインストア限定で販売されているカプセルコレクションを販売。ブランドのアイコンでもあるオーニング(店舗用テント素材)コートのセミオーダーの受注も行われている。女優の菊地凛子やシュプリームの元ディレクター、アンジェロ・パクなどが着用したことで、一躍有名になったこのコートのモデルと生地のデザインを顧客がセレクトし、オリジナルカスタマイズできるとあって、プレビューから話題を集めた。NYから来日したスタッフがその場で採寸するアンプラグドな昔ながらのテーラースタイル。会場では大丸氏も自ら接客を行った。「今年8月に西麻布で展示会と受注会を行った際に前回の5倍のオーダーが入り、その要望を肌で感じた。お客さんからもどこで手に入るのか分からなかったと言われ、新型コロナの影響でNYやパリに比べ、比較的平常が保たれている東京で今回、過去最大のポップアップを決めた」と大丸氏。オーニングという日本では馴染みの無いNYの街を象徴する店舗用素材をパタンナーならではの視点によって、プロダクトを”展開”したまさに“オーバーコート”。「オートクチュールと違い、僕たちの仕事であるプレタポルテは型紙さえあれば何千枚でもまったく同じモノが作れることが重要。16歳でこの仕事に就いて以来、立体物は頭で展開図にして考える癖がついてしまっている」と大丸氏が言うように会場には、パターンで製作された女神像のアートピースなど、職人ブランドとしてのもの作りのバックグラウンドを提示する展示も行われている。ミシェル・オバマ大統領夫人、カマラ・ハリス上院議員の仕事に関して「高級服のパターンがこれまで白人女性の体型に合わせて作られてきたという背景もあって、身体に添うデザイン、パターンにも社会的変化に応じた進化が求められている時代。人種や性別を問わず、さまざまな体型に合うパターンの技術をずっと仕事のテーマとしてきた日本人の僕にとってはその延長線上にある仕事」と大丸氏は話す。Text by Tatsuya NodaOVERCOAT ポップアップストア詳細会期:2020年12⽉2⽇(⽕)〜12⽉13⽇(⽇)13:00〜19:00場所:ANB Tokyo 4F (東京都港区六本⽊5-2-4 ANB Tokyo 4F)
2020年12月03日元プロ野球選手の上原浩治氏が、20日に自身の公式YouTubeチャンネル「上原浩治の雑談魂」に公開した動画に出演。メジャーリーグ・レッドソックスに在籍していた2013年、ワールドシリーズ制覇後にホワイトハウスへ招かれた際の“事件”を明かした。「【日本シリーズ直前】MLBの優勝賞金は●●●円!?ホワイトハウスでまさかの…優勝したらこんなイイことあります裏話【巨人vsソフトバンク楽しみ】【プロ野球】」と題して公開された動画で、上原氏は「首相官邸に3~4回行ってる。それこそ、田澤(純一)と一緒に安倍(晋三)さんにユニフォーム渡しにも行きました」と述懐。続けて「ホワイトハウスにも行ってますからね。オバマさんと握手をしてますからね」と明かした。さらに上原氏は、「ホワイトハウスには入るまでに3~4回検査があるんですよ。すごいセキュリティです。当たり前なんですけど」と述べ、「『お前の名前が見つからない』ってなって、僕、足止め食らったことがあるんですよ」と振り返った。ホワイトハウスには、「KOJI UEHARA」が「UEHARA KOJI」と名前が登録されていたことが原因だったという。上原氏は「ただ単に名前が逆になってた。それだけでちょっと足止めを食らった」と言い、「後ろから嫁が普通に入っていった。『お先~』みたいな感じで。嫁はちゃんと名前が登録されてた(笑)」と笑っていた。
2020年11月23日2020年11月20日に55歳の誕生日を迎えた、バンド『X-JAPAN』のYOSHIKIさん。年齢を感じさせない美しさと行動力から、祝福の声が寄せられると同時に「55歳ってウソでしょ!?」と驚く声が上がりました。YOSHIKIさんは2020年現在、アメリカを中心に海外でも活躍しています。YOSHIKIの『ツーショット相手』に驚く声誕生日の翌日、YOSHIKIさんがInstagramを更新。投稿された1枚の写真に多くの人から驚く声が上がりました。投稿によるとYOSHIKIさんは、去年の誕生日に起業家であり友人のマーク・ベニオフ氏からある人物を紹介された模様。その相手は、驚くべき人物でした。 この投稿をInstagramで見る Yoshiki(@yoshikiofficial)がシェアした投稿 YOSHIKIさんの隣で微笑んでいるのは、元アメリカ大統領のバラク・オバマ氏!2019年の投稿によると、サンフランシスコで誕生日パーティーを行っていたところ、サプライズでオバマ氏が登場したといいます。昨年を振り返り、YOSHIKIさんはこのように思いをつづりました。今日は僕の誕生日! 去年のこの日はマークがオバマ大統領を紹介してくれた。びっくりした、yoshikiofficialーより引用元大統領が誕生日パーティーにやって来るだなんて、誰もが予想できないでしょう。これには、さすがのYOSHIKIさんも驚いてしまった様子です。昨年も話題になった、大物同士のツーショット。初めて写真を見た人たちは「こんなことがあったなんて!」「本物のオバマさん!?」といった声が寄せられました。2019年には台風15号に襲われた千葉県の被災地で、ボランティア活動として肉体労働に励んだYOSHIKIさん。今後も年齢を感じさせない元気な姿を見せてくれそうです![文・構成/grape編集部]
2020年11月22日アメリカの歴代大統領であるバラク・オバマさんのモノマネで大ブレイクした、お笑いコンビ『デンジャラス』のノッチさんが、2020年11月11日にブログを更新しました。タレントとしてだけでなく、2児の父親としても日々奮闘しているノッチさん。12歳になる長女は、中学受験に向けて勉強中だといいます。ノッチが受験生の娘からもらった手紙高校受験を経験したノッチさんは、陸上部推薦として特待生で入学をしたため、従来の受験を経験したことがないのだとか。受験に関する具体的なサポートはできないと思い、ひたすら娘さんにエールを送っているそうです。そんなある日、ノッチさんは娘さんから手紙をもらいました。それでも、じゅくに通わせてくれて本当にありがとう。感謝でいっぱいです。私が、お父さんに出来る事は、来年の春、受験に合格して、お父さんに喜んでもらう事!!そして、私の夢である化粧品開発の研究員になって、新商品を作り、いっぱいかせげるようになったら、お父さんと、たくさん外国へ旅行へ行きたいです。その夢を叶えるために、勉強がんばります。「何かつらい事はないか?大丈夫か?いつでも聞くからな。」デンジャラス ノッチオフィシャルブログーより引用最後のセリフは、きっと普段からノッチさんが娘さんにかけていた言葉なのでしょう。我が子を想う、ノッチさんの父親としての温かさが伝わってきます。娘さんからの熱意と愛の手紙を受け取り、ノッチさんはこのように想いをつづりました。お受験は、お父さんの為ではなく自分の為にチャレンジするんだよ。そう言ってアドバイスしました。正解か?不正解か?まだ良くわからないですねお父さんになったのは初めてだから。一緒に頑張ります。感謝します。デンジャラス ノッチオフィシャルブログーより引用子供を育てる誰もが『親初心者』であり、子育てに正解はありません。愛する我が子に寄り添い、試行錯誤をしながらともに歩んで行くノッチさんは立派な父親といえるでしょう。親子の二人三脚によって、娘さんが夢をかなえられるといいですね![文・構成/grape編集部]
2020年11月12日ジョー・バイデン氏(写真/共同通信社)アメリカ大統領選で史上最多票数を獲得したジョー・バイデン氏。このままいけば新たなリーダー誕生の見通しだが、トランプ氏の「倍返し」「暴動」が待ち受けるおそれも……。日本や世界はどうなっちゃうの!?パックンこと、パトリック・ハーラン氏に聞いてみた。■バイデンはクセがなく、いたって普通“トランプ旋風”から4年、今月3日に行われたアメリカ大統領選挙は民主党のジョー・バイデン氏が過去最高の7400万票超を獲得、現職で共和党のドナルド・トランプ氏を激戦の末に破った。バイデン氏は7日夜、初の女性副大統領となるカマラ・ハリス氏とともに演説し「分断するのではなく、団結させる大統領になると誓います」と、勝利を宣言。アメリカ史上最高齢の大統領の誕生だ。バイデン氏を選んだ民意を、ハーバード大学卒のアメリカ人タレント、パックンはこう解説する。「今回の選挙はトランプの信任を問うもの。バイデンに投票した人たちは、どうしても彼じゃなきゃダメというわけではなく、とにかくトランプを辞めさせたい。ザ・トランプショーの幕を下ろして、普通の状態に戻りたいんです」トランプ氏の4年間で、アメリカはどのように変わったのだろうか?「さまざまな問題が悪化の一途をたどっていきました。なかでも国民の分断は大きい。トランプは1日平均20以上の嘘をつき、それをトランプ支持のメディアはそのまま伝え、批判的に報じるメディアに対してはフェイクニュースだとバッシングする。白人至上主義者をかばい黒人への怒りや不安をあおったり、移民や難民を侵略者と呼んだりして対立を深めさせています」アメリカ第一主義を掲げるトランプ氏は、地球温暖化対策の国際的な枠組み『パリ協定』や世界保健機関(WHO)から離脱。日本や韓国など、いわゆる同盟国にも、自国から米軍が撤退してほしくなければ駐留費用を大幅に増やすよう容赦なく迫った。「国際社会でのアメリカの信用を下げ、同盟国を突き放した。コロナに対しても、科学者や専門家の声に耳を傾けず“マスクをつけるからコロナになる”などと大統領みずから誤報を広め感染が広がっていく……。こうした事態に嫌気がさしているんです」バイデン氏をパックンは「食パンのような政治家」と言い表す。そのココロは?「クセがなくて、嫌う人も少なくて、身近な存在。実際、バイデンは一般家庭に育って、しゃべり方も一般的でエリートではない。ものすごく弁が立つわけでも、人を熱狂させる存在でもない。いたってノーマル、普通です。政治姿勢もザ・中道。公共サービスの強化、温暖化対策、教育政策に力を入れるはず。共和党の上院議員の抵抗も半端ないでしょうけど」私生活ではジル夫人(69)と結婚44年目。新たなファーストレディーは教育学者の顔を持つ。「ジルは日本でいう短大で教えている現役の先生。バイデンが食パンなら、彼女はジャム。お似合いの夫婦です。バイデンにとっては再婚で、彼は1972年に上院に当選した直後、最初の妻と1歳だった子どもを交通事故で亡くしているんです。ジルは、残された2人の息子を男手ひとつで頑張って育てているバイデンに惹かれたとか。おそらくファーストレディーになっても教師を続けると思いますよ。アメリカでは共稼ぎが大半ですから、その意味でも国民に身近な大統領夫婦と言えそうです」■バイデン政権になると日本はソン?トク?バイデン氏が大統領になると、日本にはどんな影響が出てくるのだろうか?「アメリカが対日政策を大きく変えることはないでしょうね。ただし、トランプが言い出した米軍撤退はありえない。むしろ日米関係をより強化していくと思います」トランプ政権下では、拉致問題解決に向けて北朝鮮に働きかけてもらえるよう日本が協力を仰いだこともあった。「バイデンも協力してくれるとは思います。国連で言及したり、北朝鮮との交渉内容にあいまいな表現で盛り込むこともあるでしょう。しかし北朝鮮の非核化と拉致問題を天秤にかけたとき、アメリカにとっては非核化のほうが優先順位は高い。そのため、あまり変化はないと思います」沖縄の米軍基地についても負担軽減を求める声は絶えないが、「基地を置く場所は日本が決めていいのだから、アメリカ政府は基本的に日本国内の問題と認識している」とあってこちらも期待薄。それでもパックンは、トランプのいる共和党より、バイデンのいる民主党から大統領が誕生したときのほうが歴史的に見て「日本のためになっている」と言う。「例えば、民主党のクリントンは大統領時代、京都議定書の成立に力を貸したし、北朝鮮の核開発凍結の一歩手前までいった。オバマはTPP(太平洋を囲む国々が貿易自由化を目指す経済的枠組み)を結び、平和演説を広島で行い、尖閣諸島も日米安保条約の対象内と明言しました。反対に、共和党の大統領だったブッシュはイラク戦争を起こして日本を巻き込んだし、トランプはTPPを離脱するわ、貿易交渉で圧力をかけてくるわ、安倍さんをゴルフには連れて行ってもアメリカ議会で演説はさせなかった。“ドナルド”“シンゾー”と呼び合い首脳同士は仲がよさそうに見えたけど、それが本当に日本のためになったのかというと、僕は違うと思う」日本政府は「結果にかかわらず、引き続きアメリカと緊密に連携していく考えに変わりはない」と述べているが、なんと選挙結果がひっくり返る可能性もあるという。トランプ氏は投票や集計などで不正があったと主張、訴訟を連発し、選挙結果を法廷で争おうと試みているからだ。「トランプが大統領に再選する可能性もあります。というのも最高裁まで争った場合、トランプと同じ共和党の大統領が最高裁判事に指名した人物が9人中6人もいるから。’00年の大統領選も法廷闘争にもつれ込みましたが、共和党のブッシュを大統領にするよう協力した最高裁判事も全員そうでした。また、選挙不正を訴えるトランプに煽られた支持者が暴動を起こすかもしれません。州政府や市役所を襲ったり、バイデンの選挙本部が襲われたりする可能性もあります」ただでさえコロナで世界経済の視界は不良。選挙が長引けば、日本にとっても大きなソンとなる問題。行方を注視しなければならない。
2020年11月10日唐沢寿明主演で世界的大ヒットシリーズ「24-TWENTY FOUR-」を日本リメイクした「24 JAPAN」が、ついにスタート。豪華なキャスト陣や世界観の再現度に早速注目が集まっているが、「24 JAPAN」はオリジナル版を踏襲しつつも日本ならではのアレンジも加わった物語になると発表されている。2000年代前半、日本の海外ドラマブームの火付け役の1つとなった“本家”「24-TWENTY FOUR-」(以下「24」)にかつてドハマリした人も、今回「24 JAPAN」で初めて触れるという人も必見の3つのポイントを紹介する。1.日本に海外ドラマブームを巻き起こした“本家”「24」1話1時間、全24話で24時間リアルタイムに進行するストーリーを描く革新性と、9・11同時多発テロから2か月後の2001年11月に全米放送がスタートするという同時代性で話題を呼んだ「24」。日本では2003年にリリースされると、いまで言う“イッキ見”でハマる人が続出。配信などなかった当時は、続きが気になるあまりレンタルビデオ店に行列ができるほど人が押し寄せ、睡眠時間を削ってまで観る人が相次いだ。シーズンを追うごとに神経ガスや生物兵器、核弾頭などに拡がったテロの脅威だけでなく、シーズン1~3まではアメリカ合衆国初の黒人大統領がキーパーソンとなっており、2009年のオバマ大統領誕生を予見した面もある。シーズン8(~2010)まで制作された後は映画化の動きもあったが、その後は「24-TWENTY FOUR- リブ・アナザー・デイ」(2014)やスピンオフ「24-TWENTY FOUR- レガシー」(2017)が制作される形となった。「24」は90年代に一大ブームとなった「ツイン・ピークス」や「X-ファイル」などに続く、2000年代における日本での海外ドラマブームの火付け役であり、「24」の大ヒットがあったからこそ「LOST」「プリズン・ブレイク」「デスパレートな妻たち」「HEROES/ヒーローズ」「ゴシップガール」などが続々と日本に浸透していったといえる。また、いまでこそTVシリーズに大物映画俳優が出演したり、大ヒットTVシリーズから映画主演に抜擢されたりすることは珍しくないが、主人公のアメリカ連邦機関CTU(テロ対策ユニット)捜査官ジャック・バウアーを演じたキーファー・サザーランドといえば、『スタンド・バイ・ミー』や『ヤングガン』シリーズなどで80年代に活躍した青春映画スター。一時キャリアは低迷したものの、今作「24」の熱演で第一線に返り咲いた。日本では小山力也による吹き替えも人気の要因となり、岸学(どきどきキャンプ)の吹き替えモノマネでジャック・バウアーを知る人も多いのでは?今回、岸さんはジャックになりきり(!?)、「24 JAPAN」のPR活動も積極的に行っている。2.タイムカウントに着信音、画面の多数分割も…“本家”をオマージュそんな「24」のシーズン1をテレビ朝日、ABEMA、TELASA(テラサ)の三社共同プロジェクトとして日本リメイクしたのが今作。主演として日本版ジャック・バウアー=獅堂現馬を演じるのは、オリジナル版を「何十回も見ていた」という唐沢寿明。キーファーとは3歳違いの同年代、自身の携帯電話の着信音もCTUの着信音にしていたほどの大ファンだそう。そして今作で暗殺計画のターゲットとなるのは、“日本初の女性総理”候補で「民生党」党首の朝倉麗(仲間由紀恵)。女性総理誕生に向けた総選挙当日の模様と、彼女の暗殺計画の阻止、CTU内部の内通者探しという極秘任務、さらに獅堂の娘・美有(桜田ひより)の行方不明などが複雑に絡み合っていく。異なる場所で同時進行する出来事を映し出す画面分割は、今作でも目にすることができる。もちろん“本家”同様、全24話をかけて1日・24時間の出来事を1話ずつ、リアルタイムで描く今作。総選挙当日の「午前0:00~01:00」の出来事が描かれた第1話は、すでにご覧になった本家ファンならお気づきのとおり、シーンの流れや構図、人物の会話内容などがほぼほぼ踏襲されていると分かるはず。物語が進むとともにデジタルの時間表示が効果音付きで刻々とカウントされ、緊迫感をより高めていくのもまさに同じ。その色はイエローから、今作ではロゴカラーと同じ蛍光グリーンとなっている。お馴染みCTUの着信音はアレンジが加わっているものの今後も度々、印象的に登場してくるだろう。主な舞台となる東京本部のセットは獅堂の部屋へと続く階段が配され、区切られたブースに多数のディスプレイが並び、雰囲気たっぷり。また、唐沢さん演じる獅堂の強引で問答無用な手腕や天才的ともいえる判断力、勘の良さもまさにジャックさながら。何より、獅堂が率いる第1支部A班のチーフ・水石伊月(栗山千明)、暗号解析係長の南条巧(池内博之)、暗号解析係の明智菫(朝倉あき)の顔ぶれを見るだけでもドキドキしてしまう。特に池内さんは、本家のトニー・アルメイダ(カルロス・バーナード)にかなり寄せてきていると早くも評判だ。時代は移り変わり、携帯電話はスマートフォンに、ジャックの娘の貝殻型iBookはクラウドへと進化を遂げてはいるものの、家族のひと筋縄でいかない関係や思春期の反抗などは古今東西、変わらぬもの。「何でも話して」「隠し事はしないで」と言いながらも、夫婦/家族間の電話や選対本部、CTU内部では嘘と疑念が飛び交っている。その中で、麗がスピーチ内容について「あまり女性であることを強調したくない」と苦言を呈したり、CTU第1支部長・鬼束(佐野史郎)が麗は「緊縮財政、管理・監視社会に反対の立場」でCTUを目の敵にしていると明言したりする場面は、“いま”を感じさせる。麗の息子・夕太(今井悠貴)や娘・日奈(森マリア)、義母・磯村滋子(水野久美)が1話から登場していることは、夫・朝倉遥平(筒井道隆)と二人三脚で政治活動を行い、クリーンなイメージが強い麗の家族関係や、“母”や“妻”としての苦悩がよりクローズアップされていくのかもしれない。3. ABEMAでは本編を補完するオリジナル・ストーリーを含む「配信スペシャル版」もそれに、2020年だからこそできる楽しみ方もある。ABEMAでは「24」シリーズ史上初、“本家”でも描かれていないオリジナル・サイドストーリーを含めた「配信スペシャル版」を配信中だ。例えば、第1話では総選挙当日の3週間前に遡り、獅堂の娘・美有と函崎寿々(柳美稀)が出会い、とあることをきっかけに心を通わしながら徐々に距離を縮めていく様子が描かれている。自由奔放な寿々に憧れとシンパシーを感じた美有は、ずっと自分の中で押し殺していた“本音”を寿々に打ち明けるのだが…。桜田さん演じる美有は、本家でも人気キャラクターだったキム(エリシャ・カスバート)にあたる役。本家スタート時にはまだ生まれていなかった若き実力派・桜田さんに注目俳優の柳さんと上杉柊平、犬飼貴丈らが関わっていく点は今作でも大きな柱となる。ABEMAでは、配信スペシャル版の第1話から第3話を無料視聴できるほか、放送開始日10月9日(金)以降、毎日24時にその週の最新話を無料リニア放送(※毎週金曜日のみ25時24分から放送)。また、ABEMAプレミアム会員であれば、地上波放送後から全話を見逃し視聴できるほか、オリジナル版「24」のシーズン1~4までが見放題可能となっている(※オリジナル版はHulu、U-NEXTでも配信中)。本家の日本上陸時にはなかった配信という形で、「24 JAPAN」は伏線に目を懲らしつつ、全く新しい物語となるオリジナル・サイドストーリーで補完もしつつ、好きなときに何度でも楽しめるわけだ。第2話「01:00A.M.-02:00A.M.」(10月16日放送) あらすじニューヨーク発東京行きの旅客機が突然、墜落した。第一報を受けたCTU(テロ対策ユニット)第1支部A班の班長・獅堂現馬(唐沢寿明)は、日本初の女性総理候補・朝倉麗(仲間由紀恵)の暗殺計画に関係した“事件”だと直感。CTUの暗号解析係長・南条巧(池内博之)に搭乗者全員の経歴をすぐ調べるよう命じるが、現馬に不信感を抱く南条は素直に命令に従おうとしない。その頃、旅客機爆破後、パラシュートで脱出した謎の女・氷川七々美(片瀬那奈)は、地上で何者かと合流。墜落した飛行機の乗客のひとりで、数時間後には麗を取材する予定だったカメラマン・皆川恒彦(前川泰之)から奪ったIDカードの話になるが…!?一方、CTU東京本部長・郷中兵輔(村上弘明)は、極秘調査を担当するCTU第3支部捜査員・三上徹(石垣佑磨)と落ち合い、所有者ナンバーが消去されたCTUのカードキーを受け取る。なんと、そこには内通者によって麗に関する膨大なデータが記録されていた。しかも、カードキーの受け渡し直後、何者かが郷中と三上を銃撃。郷中から連絡を受けた現馬はすぐさま救助に向かうが、その行く手には文字通り“絶体絶命の事態”が待ち受けていた!さらに同じ頃、麗が滞在先のホテルから姿を消してしまい…。娘・美有(桜田ひより)の行方も依然としてつかめず、公私ともに得体の知れない事件に翻弄されていく現馬。そんな彼に追い打ちをかけるかのような、“耳を疑う新情報”がもたらされる――。「24 JAPAN」は毎週金曜23時15分~テレビ朝日系にて放送(全24話)。※一部地域を除く「ABEMA」「TELASA」にて配信スペシャル版を全話見逃し配信。(text:cinemacafe.net)
2020年10月16日恋のこと、仕事のこと、家族のこと、友達のこと……オンナの人生って結局、 割り切れないことばかり。3.14159265……と永遠に割り切れない円周率(π)みたいな人生を生き抜く術を、エッセイストの小島慶子さんに教えていただきます。第34回は、9月18日(現地時間)、転移性すい臓がんによる合併症のために87歳で死去した、ルース・ベイダー・ギンズバーグ判事について。女性を代表して…というけれど会議などの場で、女性出席者に向かってこんなふうに発言を促すのを耳にしたことはありませんか?「〇〇さん、ぜひ、女性の視点で」「主婦の感覚で」「ママ代表として」。私もテレビに出るときなどによく言われます。その度に「小島慶子としてじゃだめなんかい」とモヤモヤします。ある問題に対する私の視点が性別に依拠するするとは限らないし、主婦の感覚も人それぞれだし、ママ代表って、別に誰にも選ばれてないですけど。なんで男性には求めないのに、女性には「ぜひ女性として」というのかな。この手の促しは、相手の属性にのみ価値を置いており、“脳みそ”へのリスペクトを欠いています。男性には専門的な知見や優れた意見を求め、女性には“女性による感想”を求めているのが明らかなのです。そういう場では、“期待される女性らしさ”の範疇を超える意見は煙たがられ、またその範疇に収まるのであれば、どんなに物知らずな内容でも“価値ある意見”とみなされる傾向があります。「いやあ、さすが主婦の率直なご意見!」「女性ならではの感性ですねえ」などと。残念ながら日本では、大抵の会議やシンポジウムなどにおいて女性は圧倒的少数で、大きな議場に一人しかいないことも珍しくありません。不幸にしてその発言者が不見識だったりすると、結果として「あれが女性の実力だ」「やはり女性はダメだ」という偏見が強化されることも。話し合いの場には、多様な女性が数多く参加することが重要なのです。そうすれば、画一的な“女性ならでは・女性らしさ”を期待するのは難しくなりますし、一人の意見が全女性を代表するものではなくなります。「いやいや、性別ではなく能力で選ぶべき!」と主張する人がいますが、その通り、能力のある人にはチャンスが与えられて当然です。でも、選ばれて当然の有能な女性たちに、今までチャンスが与えられてこなかったのです。ただ女性であるというだけの理由で。最強の判事・RBGがいかにして誕生したか「彼は、デートした若い男性たちの中で唯一、私に脳みそがあることに関心を示した人だった」これは、先月18日に87歳で亡くなったアメリカ最高裁判所判事、RBGことルース・ベイダー・ギンズバーグさんの言葉です。生涯をかけて性差別撤廃と女性の権利向上のために闘ったギンズバーグ判事は、トランプ政権下で保守化するアメリカで、リベラルな若者たちの熱狂的な支持を集めていました。日本でも、2019年に公開された映画『ビリーブ〜未来への大逆転』と、アカデミー賞にもノミネートされたドキュメンタリー『RBG最強の85歳』が話題になりました。1933年生まれの彼女は、アメリカ史上2人目の女性最高裁判事です。亡くなるまで約27年間にわたって職務を全うしました。あの言葉は、良き理解者であり献身的な伴侶であった夫・マーティンについて述べたもの。実際マーティンはルースに出会った時、彼女がとてつもなく聡明であることに惹かれたのだと、夫妻の息子が後年ドキュメンタリーの中で語っています。性差別によって女性が法律家として能力を発揮することが極めて難しかった時代に、マーティンは彼女の知性を心から尊敬し、それを社会に生かすために文字通り人生をかけてサポートしました。自身も優秀な税務専門の法律家であったマーティンは、ビジネスの拠点であるニューヨークから妻・ルースのキャリアのためにワシントンに引っ越したり、自らの人脈を使って彼女が最高裁判事にふさわしい人物であることを首都ワシントンの人々に訴えたりして、妻のキャリアを支えました。おそらくそれは妻を愛していたからという以上に、彼女の類稀なる優れた頭脳がアメリカという国家にとって必要なものだと信じていたからでしょうし、マーティン自身も性差別撤廃に対する強い思いがあったからでしょう。もしルースが結婚した相手が「君は女性なのだから夫を立てて、仕事はほどほどにね」という人だったら、彼女はもっと多くの障壁と闘わねばならなかったはずです(でもきっと彼女なら、それらを乗り越えて世に頭角を現したでしょうけれど)。ちなみにルースは料理が非常に苦手で、料理上手なマーティンが食事を作っていたそうです。RBGの死で危ぶまれるものギンズバーグ判事の死が、今のアメリカにとってどれほど大きな損失であるかは多くの記事が出ているのでご存知かと思います。2016年以降、保守的な白人男性至上主義とも言える現大統領のもとで9人の最高裁判事のうち5人が保守派となり、そんな中でギンズバーグ判事は女性や少数者の権利の向上を重視する貴重なリベラル派の判事でした。これまでの例に倣い、彼女の後任は11月の大統領選挙で選ばれた新大統領が任命するべきだとする民主党の主張を無視して、トランプ大統領は自身の価値観に近い保守的なエイミー・バレット判事を指名する方針だと発表しました。最高裁判事の任期は本人が辞めるという時まで、終生です。バレット判事は48歳。この先30年、判事でい続けることも可能です。このまま共和党が多数を占める上院で承認されれば、最高裁判事9人中6人が保守派、そのうち3人がトランプ氏の任命した判事となります。中絶や銃規制、オバマケア(医療保険制度改革)やアファーマティブアクション(積極的差別是正措置)などをめぐる判決が今後保守化する懸念だけでなく、もし11月の大統領選でトランプ氏が敗北しても結果を受け入れず、法廷闘争に持ち込んだ場合、司法判断がトランプ氏に有利に働くのではないかとも言われています。よりによってこの時期に……と肩を落とし、なんとか生きていて欲しかったとギンズバーグ判事の死を惜しむ人はアメリカ国内にとどまらず世界中にいることでしょう。私も昨年ドキュメンタリー映画で彼女の存在を知ったにわかファンですが、訃報はショックでした。アメリカで起きた変化は、他の国々のリーダーの振る舞いや社会の趨勢に大きな影響を及ぼすからです。「女性、母親、ユダヤ人」彼女の前にあったいくつもの壁ギンズバーグ判事の遺体は、27年間身を置いたアメリカ最高裁判所に安置されたのち、女性として初めて、またユダヤ系アメリカ人として初めて、首都ワシントンの連邦議会議事堂に安置され、葬儀が執り行われました。生涯をかけて法律家として性差別の撤廃と女性の権利向上に尽力したギンズバーグ判事ですが、1930年代生まれの女性にとって、それは平坦な道ではありませんでした。ハーバードのロースクールからコロンビアのロースクールに移り、首席で卒業したにもかかわらず、彼女は女性であるというだけの理由で法律事務所や裁判所に就職することができませんでした。ロースクールで出会った夫マーティンのがん闘病を支えながら子育てと学業を両立させ、夫の学業のサポートまでしたという超人的な勤勉さと優秀さにも関わらずです!その後、彼女は大学で教鞭を執りながら、アメリカ自由人権協会(ACLU)で弁護士として性差別撤廃のための多くの法廷闘争を経験し、1993年、60歳の時に、当時の大統領ビル・クリントン氏によって、女性として史上2人目の最高裁判事に任命されました。最高裁に就任初期に担当した裁判で重要なものに、「合衆国対ヴァージニア州」の訴訟があります。男性しか入学が認められていなかったバージニア州立軍学校の規定を違憲としたのです。その他にも、構造的な性差別をなくすために判事として尽力したことで知られています。悪名高きRBGがヒット2000年代に入ってから、そんな彼女に世間の注目が集まるようになりました。2013年にはシャナ・ニズニックという法学生が、性差別と闘うギンズバーグ判事の強い信念への敬意を込めて、往年のラッパーになぞらえた“ノトーリアスRBG(悪名高きルース・ベーダー・ギンズバーグ)という渾名(あだな)を付けます。それがSNSで一気に世に広まり、シャナは2015年にRBGの半生を描いた本を出版し、ベストセラーに。その後、映画『ビリーブ〜未来への大逆転』やドキュメンタリー『RBG最強の85歳』がヒットし、ギンズバーグ判事はグッズまで販売される人気者になったのです。RBG現象とでも呼ぶべきこうした動きは、2016年の大統領選の際に取り沙汰されたトランプ氏の女性蔑視発言や性暴力疑惑、2017年にハリウッドの大物プロデュサー、ワインスタイン氏による性暴力を女性たちが告発したことを発端に世界に広がった#MeTooムーブメントなど、21世紀になってもなお世界中で女性差別が横行し構造化されていることへの抗議の声が上がり始めたのと時を同じくしています(ギンズバーグ判事は2016年の大統領戦でトランプ氏に否定的な発言をして、のちに謝罪)。そしてコロナ危機が襲った2020年、トランプ再選なるかと注目されるアメリカ大統領選を目前にして、彼女はかねて患っていた膵臓癌の合併症で永眠。女性や少数者の権利のために闘ったその功績を世界中の人が悼みました。コロナ危機によって、世界中で弱い立場で働いたり家族を支えたりしている女性たちが真っ先に大きな打撃を受けました。国連のグテーレス事務総長は、パンデミックで男女格差の問題が一層深刻化したことに強い懸念を示し、ジェンダー平等は持続可能な社会を実現するために不可欠であると強く訴えています。パンデミックへの取り組みで評価されているリーダーには女性が多く、感染拡大が深刻化する国々には父権的でマッチョな価値観の男性リーダーが少なくないことも、非常に興味深い現象です。そうしたマッチョなリーダーは、地球温暖化問題への取り組みにおいても、人命よりも自身の支持率を優先する傾向にあります。未知の危機に直面した時、人類は叡知を集結させなければ生き残れません。これまで長きにわたって全人口の半分の人々の頭脳が軽んじられてきた構造を変えなくては、難局を乗り切ることはできないのです。無数のヒーローたちがその能力を発揮する機会を得ることなく、船は愚かな船頭に率いられて沈むことになりかねません。ジェンダー平等の実現はなぜ大事か。女性の脳みそを“発見”し、信頼し、その能力を発揮する機会を奪わないことが、なぜ重要なのか。それは人類が、これまでの2倍の人数の中から、より優れたリーダーを探し出し、絶滅を免れるためです。大袈裟だと笑いますか?もう笑えない状況にあることにそろそろ気づかないと、残念ながら間に合わなくなりそうです。
2020年10月05日『スリー・ビルボード』で2度目のアカデミー賞主演女優賞を手にしたフランシス・マクドーマンド主演、マーベル・スタジオ最新作『エターナルズ』(原題)に抜擢されたクロエ・ジャオ監督の『ノマドランド』が、第45回トロント国際映画祭の最高賞である観客賞に選ばれた。映画賞レースを席巻する数多くの名作を世に送り出してきたサーチライト・ピクチャーズが、オバマ前・米大統領が絶賛した『ザ・ライダー』やアベンジャーズに続く最強ヒーローチームを描いた『エターナルズ』(原題)を手掛ける最注目のアジア系女性監督クロエ・ジャオと組んだ本作。トロント国際映画祭では過去10年間で観客賞受賞作品の3本、『グリーンブック』『それでも夜は明ける』『英国王のスピーチ』はアカデミー賞の作品賞を受賞していることから、同・観客賞は最もアカデミー賞に近い賞との呼び声高いことでも知られる。昨年はタイカ・ワイティティ監督の『ジョジョ・ラビット』が受賞した。ヴェネチア国際映画祭でもすでに最高賞である金獅子賞を受賞している本作。9月11日(現地時間)に、第77回ヴェネチア国際映画祭、第45回トロント国際映画祭、LAにて開催されるテルライド映画祭主催のドライブ・イン・シアターなどで同時ワールドプレミアが行われ、上映が終了するや否や、世界のジャーナリストから本作の絶賛評が続出。ガーディアン紙は星5つの最高評価を付け、「実在する“ノマド”たちに自然と溶け込んでいくマクドーマンドの演技は、キャリア史上最高のパフォーマンスとも言える素晴らしさだ。また並外れた知性とスタイルで引き出されたプロットにも圧倒された。ジャオが手掛ける作品には偉大さが詰まっている」と絶賛。バラエティ紙は「テレンス・マリックに影響を受けた撮影手法だが、編集は確実にジャオ自身のリズムだ。長くて豪華な夕日を眺めているような気分だった。『イントゥ・ザ・ワイルド』の哲学が染み渡り、それらをより深化させた作品に仕上がっている」と評価。ハリウッドレポーターは「ジャオの初となる著名俳優とのコラボレーションは、マクドーマンドが完全に、スクリーンを共有する現実の“ノマド”たちと一体になる、素晴らしい演技を引き出した。またジャオは全作でコンビを組む撮影監督のジョシュア・ジェームズ・リチャーズとともに、雄大な風景と豪華な水彩画の夕焼けをスクリーンに映し、また孤独な道、険しい山と岩だらけの砂漠といった生活の本質的な部分では、自然の強さと独立性を見事に引き出した」と評している。米批評家による辛口レビューサイト「Rotten Tomatoes」では59ものレビューが全て絶賛、100%Freshの高評価を獲得している(9月18日時点)。『ノマドランド』は2021年1月、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ノマドランド 2021年1月より全国にて公開©2020 20th Century Studios. All rights reserved.
2020年09月21日アメリカ前大統領、バラク・オバマさんのモノマネで大ブレイクした、お笑いコンビ『デンジャラス』のノッチさん。『救急の日』である2020年9月9日に自身のブログを更新し、かつてトライアスロンのレース中に水中毒を発症していたことを明かしました。ノッチ、レース中のアクシデント水中毒とは、水分の過剰摂取により、血液中のナトリウム濃度が低下して生じる中毒症状のことです。軽症では頭痛やめまい。重症の場合は意識障害や痙攣、呼吸困難などの症状が表れ、最悪の場合は死に至ることもあります。ノッチさんはトライアスロンのレース中、暑かったため氷水を大量に飲んでいたそうです。レース中暑いので、氷水ばかり飲んでしまいました。結果水分補給してるのに脱水状態アクシデントでサポートして頂きほんとに感謝です。なので自分も資格取得しました。デンジャラス ノッチオフィシャルブログーより引用レース中の突然のアクシデントにノッチさんはもちろん、家族も心配だったことでしょう。医療従事者の懸命な処置によって、ノッチさんは無事助かりました。『命をつなぐ』救命の大切さ※画像はイメージこの出来事をきっかけに、『救命の大切さ』を身をもって感じたノッチさん。自分の経験をいかせないかと思い、なんと救命や健康に関する資格を取得したそうです!ノッチさんが取得した資格はこちらの3つ。・救命処置や応急手当、AEDの使い方などを習得する『上級救命技能認定証』・普通救命講習の指導が可能な『応急手当普及員認定証』・健康寿命をのばすためのノウハウを習得する『健康マスター』ノッチさんはブログのラストで、今回の経験を次にいかすための意気込みをつづりました。今日は救急の日いつでもどこでもノーデンジャラスマンになって人様の為になる準備はしておりますデンジャラス ノッチオフィシャルブログーより引用ノッチさんの「これからは自分が誰かの命を救いたい、救命の大切さを多くの人へ伝えていきたい」という思いが伝わってきますね。実際に、ノッチさんはトークイベント『蝶野正洋の命を守る救命救急教室』にゲスト出演するなどの活動を行っています。自分の経験を糧にしたノッチさんの行動は、これから誰かの命を救うことにつながっていくことでしょう![文・構成/grape編集部]
2020年09月14日映画「ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ」が、10月9日より、新宿シネマカリテ、シネクイントにて全国公開される。本作は、注目の映画会社、「A24」と「プランB」がタッグを組んで制作したことでも話題の一本。「A24」と「プランB」は、今、世界の映画シーンにおいて、その動向が最も注目されている映画会社。ともに芸術性と商業性を兼ね備えた、賞レースをにぎわす上質なヒット作を多数輩出している。この二つの会社が、アカデミー賞作品賞に輝いた「ムーンライト」以来のタッグを組んだのがこの「ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ」。新鋭監督のジョー・タルボットは、2019年サンダンス映画祭で上映された本作で、監督賞と審査員特別賞をW受賞し、華々しい長編映画デビューを果たした。「ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ」の舞台となったのは、タイトルの通り“サンフランシスコ”。ゴールデン・ゲート・ブリッジ、坂道を走る路面電車、優雅に佇むヴィクトリアン様式の家が並んでいる。歴史あるこの街は、急速な発展によって地価が高騰し、富裕層が多く住むようになったことで、代々住んでいた者たちは行き場所を失っていた。本作で主人公を実名で演じた、ジミー・フェイルズもその一人だ。生まれ育った場所が面影も残らないほど変化を遂げることで、大切な記憶が上書きされ、自分のアイデンティティまで否定されてしまうような感覚。それは、一見パーソナルな物語でありながら、今や世界中で起きつつある問題を描いている。フェイルズの幼馴染でもあるタルボット監督は、そんな彼の物語を美しい音楽や優しくも力強い台詞で紡ぎ、愛してやまない街の景観をスクリーンに閉じ込めた。自身初の長編映画となった本作は、世界各国の映画祭で高い評価を受け、オバマ前米大統領が選ぶベストムービーにも選出された。多くの財産をもたず、大都市の片隅に追いやられても、家族の記憶が宿る美しい家や、かけがえのない親友を大切にするジミー。そんな彼の姿は、「人生にとって、本当に必要なものとは何か」を見つめ直したい今だからこそ、私たちに温かい抱擁のような余韻を残し、そっと心に寄り添ってくれる一作品となるはず。■「ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ」のあらすじサンフランシスコで生まれ育ったジミー(ジミー・フェイルズ)は、祖父が建て、かつて家族と暮らした記憶の宿るヴィクトリアン様式の美しい家を愛していた。変わりゆく街の中にあって、観光名所になっていたその家は、ある日現在の家主が手放すことになり売りに出される。この家に再び住みたいと願い奔走するジミーの思いを、親友モント(ジョナサン・メジャース)は、いつも静かに支えていた。今や「最もお金のかかる街」となったサンフランシスコで、彼は自分の心の在り処であるこの家を取り戻すことができるのだろうか。多くの財産をもたなくても、かけがえのない友がいて、心の中には小さいけれど守りたい大切なものをもっている。それだけで、人生はそう悪くないはずだ──。そんなジミーの生き方が、今の時代を生きる私たちに温かい抱擁のような余韻を残す、忘れがたい物語。なお、本作の公開に先立ち、この度予告編とオリジナル・サウンドトラックが解禁。まずはこちらをチェックしておこう。■「The Last Black Man in San Francisco」(Original Motion Picture Soundtrack) 【映画情報】「ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ」10月9日より新宿シネマカリテ、シネクイントほか、全国公開監督・脚本:ジョー・タルボット共同脚本:ロブ・リチャート原案:ジョー・タルボット、ジミー・フェイルズ音楽:エミール・モセリ出演:ジミー・フェイルズ、ジョナサン・メジャース、ロブ・モーガン、ダニー・グローヴァー配給:ファントム・フィルム 提供:ファントム・フィルム / TCエンタテインメントURL:phantom-film.com/lastblackman-movie/原題 The Last Black Man in San Francisco / 2019年 / アメリカ / 英語 / ビスタサイズ / 120分 / PG12 / 字幕翻訳 稲田嵯裕里 ©2019 A24 DISTRIBUTION LLC.ALL RIGHTS RESERVED.
2020年09月14日映画評論ユニット「お杉とB子」が今回おすすめするのは『mid90s ミッドナインティーズ』です。思春期のきらめきと切なさに胸きゅん!お杉:‘90年代のロサンゼルスが舞台のほろ苦い青春映画の登場よ。『マネーボール』でオスカー候補になった実力派ジョナ・ヒルの初監督作ってだけで気になっちゃうB子:『スーパーバッド 童貞ウォーズ』のせいで、ジョナってコメディ俳優のイメージが強いからポップ&軽妙なテイストかと思いきや!背伸びするローティーンのつっぱりやスケーター仲間同士のマウンティングが描かれてるの。お杉:意外だよね。主人公は、13歳のスティーヴィー。街のスケボーショップに集う少年たちに憧れた彼が、会話をきっかけに仲間に入れてもらうの。雑用を頼まれたときの嬉しそうな顔が母性本能をくすぐるわ(笑)。B子:ジョナ自身もスケボー少年だったとかで、自伝的要素もあるみたい。といってもスティーヴィーの反抗心の原因でもある兄イアンとの関係はジョナのそれとは違うと思う。イアン、暴力的すぎで、闇を感じる。お杉:イアン役は、ルーカス・ヘッジズ。シャイア・ラブーフの自伝的作品『ハニーボーイ』にも出てたし、ほんと働くよね(笑)。兄弟間の緊張感をリアルに演じていて、さすが。B子:‘90年代って、男はマッチョとかクールじゃなきゃダメという時代だった。きっと男子も生きにくかったろうね。スティーヴィーも男になりたい意欲が強いけど、初体験ではさすがにビビるのがかわいい。ただ仲間に自慢するのは嫌だった。お杉:それが男ってものなのかも?B子:‘90年代だからじゃないの?今だと逆にかっこ悪いもん。お杉:でも、スティーヴィー役のサニー・スリッチがかわいいからOK。巨匠の作品にも出てる実力派子役だけあって、スケボー少年の成長物語だけでなく、母と息子の物語としても楽しませてくれる。ラスト、いきなり感動作へと変わりますから!『mid90s ミッドナインティーズ』監督・脚本/ジョナ・ヒル出演/サニー・スリッチ、ルーカス・ヘッジズ、キャサリン・ウォーターストン、ナケル・スミスほか新宿ピカデリーほか全国公開中。©2018 A24 Distribution, LLC. All Rights Reserved.お杉とB子『行き止まりの世界に生まれて』(公開中)のスケボー少年たちに胸が熱くなる。オバマ前大統領じゃなくても絶賛だわ。(お杉)日本公開はないと思っていた『ミッドウェイ』(9月11日公開)は、監督によると史実にもっとも忠実らしい。本当?(B子)※『anan』2020年9月16日号より。(by anan編集部)
2020年09月10日ヘンリー&メーガン夫妻が負傷した元兵士のための募金イベントを急遽中止していたことがわかった。このイベントは、傷病軍人とその家族をサポートするための国際的なスポーツイベント「インビクタス・ゲーム」を主催する財団への寄付集めを目的としたもの。インビクタス・ゲームはヘンリー王子自身が’14年に創設したイベントで、元兵士たちが車いすバスケットボールやシッティング・バレーボールなどの9種目の競技に参加する。これまでに4回開催されており、’16年にはオバマ米大統領も出席。直近の’18年にはメーガン妃が表彰式のプレゼンターを務めた。今年のインビクタス・ゲームは新型コロナウイルス感染拡大の影響で来年に延期されたため、今年は寄付を募る小規模なチャリティイベントのみを行う予定だった。しかし、突然イベントの中止が発表された。Sunday Timesによると、イベントの様子がAmazonで配信される予定だったことが原因だという。夫妻は過日、Netflixと巨額の契約を結んだばかり。AmazonはNetflixとは競合する関係にあるため、金銭的な問題が生じたと見られている。財団のスポークスパーソンは、「チャリティイベントの中止は新型コロナウイルスのためであり、サセックス公爵夫妻の事業とは何ら関係はない」と説明している。
2020年09月07日先日、現地時間8月28日に突然の訃報が伝えられた『ブラックパンサー』のティ・チャラ/ブラックパンサー役で知られるチャドウィック・ボーズマン。トニー・スターク/アイアンマン役のロバート・ダウニー・Jrやスティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカ役のクリス・エヴァンスらマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)のキャスト陣らが続々と追悼メッセージを寄せる中、チャドウィックが文字通り命を吹き込んだブラックパンサーのトリビュート映像が公開された。チャドウィックは、ブラックパンサーとして『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(’16)から『ブラックパンサー』(’18)、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(’18)『アベンジャーズ/エンドゲーム』(’19)まで出演。今回公開された映像には『ブラックパンサー』をはじめとする作品のビハインドシーンや、ライアン・クーグラー監督やキャスト・スタッフたちが彼について語るインタビュー、プレミアの模様などが収められている。ロバート・ダウニー・JrはSNSを通じて、「ボーズマンは命をかけて闘いながら、我々の演技を向上させてくれた...それこそがヒロイズム」と笑顔の動画と共にコメント。また、ピーター・パーカー/スパイダーマン役のトム・ホランドは「撮影現場にいる自分だけでなく、世界中の何百万人にとってもロールモデルだった」とコメントし、病院を慰問中のチャドウィックの写真を投稿。そのほか、ケヴィン・ファイギ、クーグラー監督、ルッソ兄弟監督、マーク・ラファロ、クリス・ヘムズワース、ブリー・ラーソン、サミュエル・L・ジャクソン、ドン・チードル、アンジェラ・バセット、スターリング・K・ブラウン、クリス・プラット、タイカ・ワイティティ監督らMCU仲間ほか、ライアン・レイノルズ、ガル・ガドッド、スパイク・リー監督、前オバマ大統領なども続々と哀悼の意を寄せている。チャドウィックは2016年の診断から病気について公にしておらず、2017年の『マーシャル法廷を変えた男』からスパイク・リー監督のNetflix映画『ザ・ファイブ・ブラッズ』、遺作となったNetflix映画『マ・レイニーのブラックボトム』まで、約4年にわたりがんと闘っていたことも伝えられた。なお、米Twitterによれば、チャドウィックの死去を伝えた彼の公式Twitterの投稿が過去最高数の「いいね」を獲得したという(8月31日19時現在・737万)。(text:Reiko Uehara)■関連作品:ブラックパンサー 2018年3月1日より全国にて公開© Marvel Studios 2017 MARVEL-JAPAN.JP/blackpanther
2020年08月31日英国の情報番組「Good Morning Britain」で週3日ホストを務めるピアーズ・モーガン(55)は、“反メーガン妃”の急先鋒として知られる。故郷の米国に戻ったメーガン妃(39)は20日、超党派団体「When We All Vote」のオンラインイベントに出演。When We All Voteはミシェル・オバマ共同議長らのもと、11月の大統領選挙への投票を呼びかける活動を行っている。メーガン妃はスピーチで女性の投票を促し、「来たるべき未来のために変革を」と呼びかけた。これにモーガンがTwitterで猛然と噛み付いた。「女王はサセックス公爵夫妻からこの肩書を剥奪すべきだ。外国の選挙にこうまでぬけぬけと口を出すような彼らはもう王族ではいられない」英王室は、伝統的に政治に対しては中立の立場を貫いてきた。女王以下王室メンバーはいかなる選挙においても投票はしない。メーガン妃は、公務を行う高位王族からは退いたものの、未だに「サセックス公爵夫人」という肩書は外れておらず、英国のロイヤルファミリーの一員であることに変わりはない。しかし、世界で最も注目される選挙である米大統領選に関するイベントに、明言はしないまでも民主党支持者として参加。「変革」を促すということは現トランプ政権への批判を意味し、極めて政治色の強い発言をしたことになる。モーガンのツイートにはコメントや引用が殺到。「英国民全員の声を代弁してくれた。彼女の行為は実に不遜だ」と彼に賛同するものと、「メーガンはアメリカ人ですよ。彼女にしてみれば外国の選挙じゃない。なぜ彼女にそこまで執着するんですか?」といったメーガン妃寄りのコメントで意見が分かれた。喧々囂々のツイート合戦に、ベテラン女優で反トランプ派のベット・ミドラー(74)も「oh… f●ck off(あー、くそくらえ)」と汚い言葉で罵りながら参加するなど、メーガン妃周辺は様々なイデオロギーの乱戦状態となっている。
2020年08月24日「終わってほしくない」「この時間がずっと続いてほしい」。そんなふうに思える映画と一生のうちにどれだけ出会えるだろう。その映画のエンドロールを見つめながら、一抹の寂しさとともに充実感や多幸感を噛みしめるひとときは何事にも代えがたい。『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』は間違いなく、2020年を代表するそんな映画になるはずだ。女優や活動家としても知られるオリヴィア・ワイルドが女性脚本家や女性製作陣、新進気鋭の女優たちと生み出したのは、笑って泣ける青春バディムービーのネクストレベルにして最高峰。しかも、豊潤なまでにキラキラとして色鮮やかな個性たちが映画の中に息づいている。ステレオタイプは不在!最先端のハイスクールバディと多様な登場人物たち6月、大作映画が軒並み公開延期となる中、待望の本作の公開決定が発表されるや、コロナ禍に疲弊した映画クラスタのSNSは大いに沸いた。海外ドラマ「The O.C.」「Dr.House」や映画『トロン:レガシー』『ライフ・イットセルフ未来に続く物語』などで知られる女優オリヴィア・ワイルドの初監督作品の評判は、プレミア上映された「SXSW2019」での熱狂から、各映画祭・映画賞での受賞・ノミネート、米脚本家組合(WGA)や英国アカデミー賞オリジナル脚本賞へのノミネート、アカデミー賞前日のインディペンデント・スピリット賞新人作品賞獲得などから伝わり、期待値はかなり高いものだった。さらに、本作の主人公となる親友2人組モリー&エイミーを演じるのは、期待の女優ビーニー・フェルドスタインとケイトリン・デヴァーという尊いコンビだ。これが面白くないわけがない。『レディ・バード』でシアーシャ・ローナンの親友を演じていたビーニーは、『mid90s ミッドナインティーズ』を初監督した俳優ジョナ・ヒルの実の妹。オリヴィア監督からの誘いで主演の座を射止め、ゴールデン・グローブ賞主演女優賞(コメディ・ミュージカル部門)にもノミネートされた。彼女が演じるモリーはちょっぴり仕切り屋で、知的好奇心も向上心も旺盛、ミシェル・オバマや最高齢の米最高裁判事“RBG”ことルース・ベイダー・ギンズバーグを尊敬するザ・生徒会長だ。また、エイミー役のケイトリンはこれまで『ショート・タイム』や『デトロイト』、「アンビリーバブル たった1つの真実」と壮絶な役柄の印象が強く、その演技力は注目されていたが、本作ではモリーの親友でフェミニスト、レズビアンをカミングアウトしているが意中の彼女には告白できずにいる女子高生役に。オリヴィア監督の発案でビーニーと10週間にわたり共同生活を送ったそうで、本作では弾ける笑顔も怒り顔さえも、楽しんで演じている様子が窺えることが嬉しい。彼女たちが演じる主人公2人は共に勉学にいそしみ、高校生活のほとんどを図書館や社会活動で過ごしてきた、と思われる。学校でもずっと一緒で、おそらく家でもずっとチャット。お互いをほめ合う姿が微笑ましい、仲良しコンビだ。それぞれイェール大とコロンビア大に進学が決まっており、離ればなれになる入学までの夏休みはアフリカのボツワナで現地女性のために生理用品を作るボランティアをすると決めている。そんな彼女たちの高校生活の終業を海外ドラマ「glee」などでも聞き慣れたベルが告げると、学校の人気グループのスケボー少年タナー(実際に有名スケートボーダーでもある日系のニコ・ヒラガ)の合図を皮切りに大騒ぎが始まる。ごくごく当たり前にアフリカ系やヒスパニック系、アジア系が入り交じり、LGBTQ+の生徒たちが存在している、人気Netflixドラマ「セックス・エデュケーション」では見慣れた“インクルージョン”で“ラブ・マイセルフ”な現在の定番がここにはある。また、典型的な“体育会系”のいじめっ子や意地悪なチアリーダーは見当たらないことにもすぐに気づくはず。例えば、俳優キューバ・グッディング・Jr.の息子メイソン・グッディングが演じる学校1番人気の“体育会系”男子ニックは、陽気でピースフルな雰囲気の持ち主。その人気者男子たちと一緒にいるのは、『グッド・ボーイズ』のモリー・ゴードン演じるセクシーなルックスで謎多き“トリプルA”。いわゆる学園のマドンナ…ではないが、登場するだけで場面が一変するエキセントリックなジジは、常にトンでいる状態だがそれは孤独の裏返し。母が故キャリー・フィッシャー、祖母が故デビー・レイノルズという芸能一家のビリー・ロードが好演を見せる。さらに、クールで孤高、群れない主義でもパーティーにはとりあえず顔を出すホープは、演じたダイアナ・シルヴァーズがNetflix「スペース・フォース」や『ミスター・ガラス』とはまるで印象が違うこともあり、本作で開花した彼女の魅力で人気が出そうなキャラ。演劇部のゲイコンビ、アランとジョージは自らも企画性の高い(?)パーティーを主催する。ときに生徒会長のモリーにも一喝する彼らは決して“ウォールフラワー”(壁の花)ではなく、自信にあふれて咲き誇っている。「デイブレイク~世界が終わったその先で~」のオースティン・クルートとコメディドラマ「The Real O’Neals」(原題)にも出演したノア・ガルヴィンの名コンビも必見だ。ところが!勉強もせずに遊んでいると思っていた彼ら同級生たちが実はちゃっかりハーバードやスタンフォードといった難関大への進学やグーグルへの就職を決めていると知ったモリーは愕然とする。「勉強しかしてこなかった」ことを激しく後悔し、呼ばれてもいない卒業前夜のパーティーで思う存分楽しんでやる!と息巻くのだが…。こうした同級生たちは、たとえ全員が同じ卒業式の青いローブを着ていても、それぞれの個性がローブに収まりきれないほど眩しくキラキラと輝いている。そして、その中にいるモリーとエイミーも、“ガリ勉”と日本式に言いまとめてしまうことに抵抗を感じるほど、たった一夜で大きく変わったことに気づくはずだ。タイトルの「Booksmart(ブックスマート)」が「本で賢くなった実践に乏しい人」を意味するように、彼女たちに最も足りなかったのは恋愛の実地体験や身近な友人たちとの本音での交流だった。それでも、彼女たちが(おそらく嫌いな)“一夜漬け”でも劇的に物事の見方が変わる、そんな事件はたった1日しかない高校最後の日だからこそ起こり得る。“俺たち”はもう十分!?“私たち”の青春映画爆誕!オリヴィア監督は「『ビバリーヒルズ・コップ』や『リーサル・ウェポン』などを参考に、性格の異なる2人が、命がけの状況でお互いを補い合う姿を描きたかった。“ガールズ映画を作ろう”という考えはなかった」と語っている。実際にモリーとエイミーを待ち受ける怒涛の一夜の冒険は、爆笑あり、アクションあり、危険すぎる駆け引きあり、セクシーな妄想あり、そしてズキュンと胸に来る10代の痛みありとワイルドに盛り沢山。しかも、その展開はビーニーの兄ジョナ・ヒルの出世作『スーパーバッド童貞ウォーズ』をほぼ踏襲しているところがまたユニークだ。オープニングで相棒エバン(マイケル・セラ)が車で迎えに来るところや、憧れの人(エマ・ストーン)のパーティーに是が非でも行きたいのに、なかなかたどり着けないところ、ぎこちない初体験…といったシーンの数々が本作ではモリー&エイミーVer.で書き換えられている。また、オリヴィア監督は自身が影響を受けた青春映画として、それまで話したこともなかったタイプの違う学生たちの補修授業の1日を描く『ブレックファスト・クラブ』(85)や、性体験を赤裸々に描いた『初体験/リッジモント・ハイ』(82)、70年代の夏休み直前の一夜を描いた『バッド・チューニング』(93)、イケてない同級生を変身させる『クルーレス』(95)といった作品を挙げている。いずれも青春映画の名作、金字塔として語られる作品ばかり。『初体験/リッジモント・ハイ』にはショーン・ペンやジェニファー・ジェイソン・リー、フィービー・ケイツ、『バッド・チューニング』にはマシュー・マコノヒー、ミラ・ジョヴォヴィッチ、ベン・アフレックといった俳優たちが初々しく登場しており、こうした作品が若手の登竜門になる点はいまも変わらない。とはいえ、いま2020年になってこれらの作品を見返してみると、たとえそれが“あの頃”のリアルであったとしても、「#MeToo」や『ハスラーズ』『レディ・バード』『ミッドサマー』のような映画を経た後では違和感がありまくりだ。あれは“私たち”の青春とはまるで別物、と感じる人たちは少なくないのではないだろうか(もちろん好きな方も多いとは思う)。本作の製作総指揮には、『俺たちフィギュアスケーター』『俺たちニュースキャスター』などの「俺たち」シリーズや『バイス』のウィル・フェレルとアダム・マッケイの名前があるものの、主なプロデューサー陣はそれこそ『ハスラーズ』や『スキャンダル』『20センチュリー・ウーマン』『her/世界でひとつの彼女』「デッド・トゥ・ミー」などを手掛けてきた女性たち。そして、脚本にはミラ・クニス&ケイト・マッキノンによる女性コンビを描いた『バッド・スパイ』監督・脚本のスザンナ・フォーゲル、製作陣のひとりでNetflixのスマッシュヒット映画『ロマンティックじゃない?』『セットアップ:ウソつきは恋のはじまり』のケイティ・シルバーマンら、気鋭の女性クリエイターたちが結集している。いずれも女性主人公がこれまでにない活躍を見せ、既存の価値観に一石を投じていくものだった。本作でオリヴィア監督や女性スタッフ陣が次世代俳優たちと作りあげたのは、まさにその系譜で“私たち”の青春の一夜だ。終盤、ある女性がある事件を機に“英雄”と呼ばれるのも(決して“女神”ではない)、実に本作らしい。この青春映画の新たな金字塔を、リアルタイムに自分事として触れることのできる世代が心底羨ましい。本国から約1年遅れをとってしまったが、日本の劇場がドッカンドッカンと楽しい笑い声で沸く日が本当に楽しみだ。『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』は8月21日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。(text:Reiko Uehara)■関連作品:ブックスマート卒業前夜のパーティーデビュー 2020年8月21日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて公開© 2019 ANNAPURNA PICTURES, LLC. All Rights Reserved.
2020年08月20日全米が熱狂した青春コメディ『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』から、本作で初監督をつとめたオリヴィア・ワイルドのインタビュー映像が解禁された。今作が映画監督デビューとなったオリヴィア・ワイルドは、20歳でスクリーンデビューをした後、大ヒットドラマシリーズ「The O.C.」に出演し注目を集めた。その後、『トロン:レガシー』では黒髪おかっぱが印象的だったエキゾチックなヒロイン役に、『her/世界でひとつの彼女』でホアキン・フェニックス演じる主人公が一夜だけデートする女性や、『リチャード・ジュエル』の報道記者など、様々な作品に出演してきた実力派女優。また、バラク・オバマの大統領選では若手俳優による支援団体に参加したり、ハイチの復興支援、フェミニスト活動など、多才な能力を多方面で発揮している。そんな彼女が初監督作品に選んだのは、ラブストーリーや社会派ドラマでもなく、笑いあり涙ありの青春コメディだった。2019年SXSW映画祭で、プレミア上映された本作は、批評家、観客から絶賛され、ハリウッド映画賞ブレイクスルー監督賞など数々の賞を受賞。大人にはなりきれていない、でももう子どもでもない、多感な時期の女子高校生2人が織りなす一夜限りの大冒険の物語に多くの人が心動かされた。この度解禁されたインタビュー映像でオリヴィアは、「女性の友情を描いた映画を見たかった。女性が男性を追いかけたり外見を変えたりしない映画を」と作品に込められた意図を明かす。「思春期の友情というのは人生で最も親密な関係」と断言するオリヴィアは続けて、「大人になってから当時のことを振り返ると、その友情の影響が今の自分の人格や人間関係にあることに気づく。つまり本作は人生の重要な時期を描いてる。大人には高校生の悩みなんてかわいく思えるけど、彼らにとっては戦争」と語る。また、ガールズ映画を作ろうという考えはなかったと話すオリヴィアは、アクション映画や戦争映画のようなイメージで、バディ物の警察映画のようにお互いを支え合う2人を描きたかったと明かす。勉強ばかりしてきた主人公のモリーとエイミーが卒業前夜に誰よりも遊んで弾けてやろうと、はちゃめちゃに奮闘し、何があろうとお互いを褒め合い慰め合う2人は、まさに後世に残るバディ。オリヴィア監督は待機作にアトランタ五輪女子体操選手の実話の映画化『Perfect』(原題)、フローレンス・ピュー主演、シャイア・ラブーフ、クリス・パインら豪華キャストを迎えたサイコ・スリラー『Don’t Worry, Darling 』(原題)などが控えており、すでにハリウッドで注目される監督の1人となっている。『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』は8月21日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ブックスマート卒業前夜のパーティーデビュー 2020年8月21日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて公開© 2019 ANNAPURNA PICTURES, LLC. All Rights Reserved.
2020年08月18日初監督作品としてサンダンス映画祭をはじめ59の賞を総なめし、第91回アカデミー賞&第71回エミー賞にWノミネート、さらにオバマ元大統領が2018年の年間ベストに選んだ傑作ドキュメンタリー『行き止まりの世界に生まれて』。監督をつとめたのは、現在のアメリカの象徴「ラストベルト(錆びついた工業地帯)」育ちの中国系アメリカ人、ビン・リューだ。ビン・リュー監督は8歳になるまでに、中国からアラバマ州、カリフォルニア州と転々とし、働き口を見つけた母と共に移り住んだのが、本作の舞台でもあるイリノイ州ロックフォードだった。ロックフォードは、2013年の米紙「フォーブス」の発表した“全米最も惨めな都市ランキング20”で3位、2019年「ウォール・ストリート」が発表した“全米最も危険な都市ランキング25”で8位になるほどの治安の悪い地域。20世紀初めから70年代にかけて栄えていた鉄鋼や石炭、自動車などの産業がグローバル化が進み、金融やITにとって変わったことで衰退し、アメリカの繁栄から完全に見放された「ラストベルト(錆びついた工業地帯)」に位置する街のひとつでもある。環境の不安定さはそこに住む人たちの心も蝕み、犯罪や暴力、薬物が日常的に横行する場所でもある。この場所で、ビン監督の母は暴力を振るう男と結婚し、彼もまた義父から言われのない暴力を受けることになった。やがてビン監督はスケートを始めたことで、滑る場所、仲間が彼にとっての拠り所で家族となり、そしてスケートでつけた傷の痛みが 彼自身をコントロールする術となっていった。劇中に登場するキアーや、ザックもそれぞれに問題を抱えた家庭で暮らしていたことで、同じように自然と仲間となった。ビン監督はインタビューで「自分には他の人と比べてスケボーの才能がなかった」と語っている。その代わりに、仲間の姿を撮りためた大量のスケートビデオがきっかけで映像に興味を持つようになり、19歳の時にシカゴに引っ越し、フリーランスの撮影助手として活動。23歳で国際映画撮影監督組合に入り、ジョン・トール、マシュー・リバティーク、ウォーリー・フィスターなどの巨匠撮影監督のもとで劇映画やテレビシリーズの撮影部で働くことになった。初監督作の題材として、昔のビデオの中に映るキアーやザックの父親との確執にテーマをおくことにしたビン。さらに、撮った映像を見返し編集する過程で、2人の姿に自身の義父との関係と同じものを見つけた彼は、友人2人に焦点をおきながらも自身も映画の中に登場させることを思いついた。こうしたビン監督の活動に数々の若手ドキュメンタリー作家を輩出するカルテムキン・フィルムが協力し、何度も編集を重ねて本作が完成したのだ。今作は当時28歳の若手ドキュメンタリー作家の初監督作として脚光を浴び、さらに類い稀なポテンシャルで第91回アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門ノミネートを果たした。アカデミー賞受賞式の日、ビン監督と、キアー、ザックはタキシードに身を包み再会。心が壊れそうな経験をしながらも、自身の過去や仲間の苦しみと向き合い、それを世界が唸る傑作として発表したのが本作、ということになる。『行き止まりの世界に生まれて』は9月4日(金)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:行き止まりの世界に生まれて 2020年9月4日 新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開© 2018 Minding the Gap LLC. All Rights Reserved.
2020年08月16日「日本兵を殺したことを告白してきた退役軍人」「罪悪感に悩まされつづけた原爆開発の関係者」「PTSDに悩まされた退役軍人と結婚した女性」米国認定音楽療法士*としてホスピスで働いているときに第二次世界大戦を生き抜いたアメリカ人から聞いたストーリーをつづった、佐藤由美子(さとう・ゆみこ)さんによる『戦争の歌がきこえる』(柏書房)が7月に発売されました。この本に登場するエピソードはもしかしたら「日本人」が思い浮かべる戦争のイメージとは程遠いものばかりかもしれません。国籍も置かれた境遇もまったく異なる人たちの記憶やストーリーをたどる意味とは?今を生きる私たちの「責任」とは?著者の佐藤さんにお話を伺いました。前後編。*音楽療法とは、対象者(クライエント)の身体的、感情的、認知的、精神的、社会的なニーズに対応するために、音楽を意図的に使用する療法。音楽療法は確立された専門職で、トレーニングを積み、資格をもった音楽療法士によって行われる。彼らが「日本人」の私に話したかったこと——本書では私たち「日本人」が語り継いできた戦争の記憶とは異なる、アメリカの側から見た「もうひとつの戦争の記憶」がつづられています。なぜこのテーマで執筆しようと思ったのか、経緯を教えてください。佐藤由美子さん(以下、佐藤):私は音楽療法士としてアメリカのホスピスで10年間働き、何百、何千人という患者さんと出会ってきました。その中で、特に印象深かったのが第二次世界大戦を経験した人たちの話だったんです。彼らが私に話してくれたことは、私がこれまで学んできた戦争の話とはかなり異なるものでした。それはもちろん、日本で生まれ育つ中で聞いた話とも違ったのですが、私が高校卒業後に留学して、アメリカで暮らす中で耳にしてきた戦争の話ともまた違っていたのです。そういう意味では貴重な話を聞いたのだと思いますし、おそらく彼らは私だけに伝えたかったのではなくて、たまたまその場に私が立ち会っただけで、本当はもっとたくさんの人に知ってほしかったのではないか?とずっと思っていました。私が「日本人」であるからこそ話してくれたことだと思うので、やはり日本の人たちにも知ってほしいと思いました。シンシナティでのセッションの様子=著者提供(2012年撮影)。※この本に登場する第二次世界大戦のエピソードを語った人物とは関係ありません。——今年は第二次世界大戦が終わって75年目にあたります。今、このタイミングで本を出版される意義についてはどう考えていらっしゃいますか?佐藤:2013年に16年ぶりに帰国したのですが、ナショナリズムの台頭をアメリカでだけでなく日本でも感じました。特に日本では、歴史修正主義にもとづく発言などが社会的にも目立ち、とても驚きました。戦争を経験した人たちがどんどん少なくなっていく中で、世界的にこういう流れが起こってくるのは偶然ではないと思いますし、だからこそ今、伝えなければと思い2年ほど前から執筆し始めました。——本を執筆するにあたり、特に意識したことはありますか?佐藤:私に戦争体験を打ち明けてくれた人たちのストーリーのエッセンスを、いかに正確に伝えるかということに注力しました。そのためには、まず彼らの経験を理解することが大切だと思い、さまざまな資料にあたりました。でも、戦争というのは想像をはるかに超えるようなことであり、経験しなければ分かり得ないことなのだと思います。なので、彼らの経験に近づくことがとても難しかったです。だからこそ、と言っていいのかは分かりませんが、執筆中はよく夢を見ました。夢の中では、彼らが経験したことに似た事柄を、自分自身が経験するのです。例えば、人を殺してしまうとか、逆に自分が殺されそうになるとか……。そうやって初めて、彼らの経験に少しだけ近づくことができたように思います。すべての出来事には2つのサイドがある——本書では「日本兵を殺したことを、日本人である佐藤さんに告白してきた退役軍人」のエピソードや「日本占領下の中国で生まれ、日本からもアメリカからも忘れられた人」の話など、私たち「日本人」が共有している集合的記憶*とは異なるストーリーが紹介されています。国籍も置かれた境遇もまったく異なる人たちの記憶をたどることの意味についてどんなふうにお考えですか?*人間が集団生活において現在の関心から構成する共通の過去についての知識、イメージ(『社会学小辞典』、有斐閣)。例えば、8月15日の「終戦記念日」は、単に過去を振り返るものではなく、「戦没者を追悼し平和を祈念する日」として、私たち日本人の集合的記憶を呼び起こす。佐藤:すべての出来事には少なくとも2つのサイド(側面)があります。戦争に限らずすべての事柄についてそうだと思います。例えば私の場合であれば、ある患者さんとその妻の間にいざこざが発生して、患者さん側から話を聞いたとします。でも、念頭に置いておかなければいけないのは、あくまでも患者さんサイドからしか話を聞いていないということです。もし妻の側から話を聞いた場合は別の側面が見えてきます。患者さんには患者さんの、妻には妻の言い分があるわけです。戦争を考える場合も同様だし、もっと事態は複雑だと思います。あれだけ大きな出来事でたくさんの人が犠牲になったわけですから、「日本人」の言い分や語り、ストーリーは一つの側面でしかない。ほかの国の人に聞いたらまったく違う話が出てくるでしょう。いろいろな側面から光を当てることで段々と全体像が見えてくるというのは、アメリカ人の患者さんやご家族との関わりを通じて学んだことです。——たとえ自分たちに都合が悪かったり、向き合いたくなかったりする記憶であっても向き合って語り継いでいくことが大切なのでしょうか?佐藤:現在アメリカで起こっている人種差別に対する抗議を見ていても感じますが、向き合いたくない記憶を避けていても問題は解決しないんですね。本当の意味での「reconciliation (和解)」にはつながりません。本書でも引用したオバマ前大統領の「その記憶は、私たちが自己満足と戦うことを可能にするのです」という言葉は、そのことを言い表したものです。今を生きる私たちの「責任」とは?——本では「謝罪」と「責任」についての日米における観念の違いについて、6ページにわたって丁寧に書かれていました。佐藤:英語と日本語では「責任」や「謝罪」に関する観念が異なります。例えば、英語で「責任」を表す言葉のひとつに「responsibility(レスポンシビリティ)」がありますが、これは「AがBを引き起こした」という因果関係が明確なときに使う言葉です。私に当時の日本軍が行ったことに対する「responsibility」、つまり直接的な責任はないと言えます。でも、これらの歴史を「知らない」ということについてはどうでしょうか?私たちは、戦時中アジア諸国で起きた事柄を学校でほとんど学びませんし、メディアでもあまり報道されません。でも、自分が知ろうとしてこなかったのも事実です。私がアメリカに留学中に出会ったアジア諸国出身の学生が、日本の言葉を知っていたり、彼らの祖父母が日本語を話せるという話を聞いたりすることがよくありました。それは、過去に彼らの国が日本に侵略され、日本語の使用を強制されたという歴史があったからなんですね。もちろん、彼らは私を責めているわけではなく、むしろ親しみを込めてそう言ってくれたのだと思うのですが、なんとも言えない居心地の悪さがありました。そのとき私が感じた居心地の悪さは、私が日本とアジア諸国との歴史を知らないことに起因するものです。今の若い世代が世界に出て行ったときに私と同じ思いをしないためにも、歴史をしっかり教えることが社会の役割なのではないか、と思います。今を生きる私たちの「responsibility」は何か?それを考えたときに最低限必要なのが、過去に何が起きたかを知ることだと思います。エンパシー(共感)は居心地が悪い——お話を伺って、私たちが今まで知らなかった歴史を知ったり、誰かのライフヒストリーをたどることが“縦軸”としたら、“横軸”は、同時代を生きる、自分とはまったく考えが違う人とか異なる立場や境遇にいる人に、思いをはせたり想像力を働かせることなのではないか、と思いました。というのも、今の世の中を見渡すと自己責任論が跋扈(ばっこ)し、人々の間の分断も進んでいると感じています。今生きている世界をよりよくするために必要なことは何だと思いますか?佐藤:今、おっしゃったことはまさに「empathy(エンパシー)」、つまり「共感」の問題だと思います。英語には「put yourself in someone’s shoes」という表現がありまして、直訳すると「その人の靴を履いてみる」という意味です。例えば、相手の話を聞きながら、その人が生きてきた道程だったり、その人が抱えているものを見てみなさい、というときに使うのがこの表現です。私はセラピストとしてそれをやるのが仕事なのですが、必ずしも楽しいことではないし、むしろ居心地が悪い場合もあります。——「居心地の悪いこと」なんですね。佐藤:分かりやすい例で言うと、私は終末期を迎える患者さんのケア(ホスピスケア)の音楽療法を専門としているのですが、私自身は末期の病気になったことがないので、その人の立場を完全に理解することはできません。でも、彼らが経験してきたことやしていることに近づいていかなければ共感することはできないので、「もしその人の立場だったら」「自分があと数週間の命だったら」ということを想像してみることが重要なのです。——確かに楽しいことではないですね。後編では、「居心地の悪いこと」について考えていければと思います。※後編は8月10日(月)公開です。(聞き手:ウートピ編集部・堀池沙知子)
2020年08月08日22日(現地時間)に7歳の誕生日を迎えられるイギリスのジョージ王子。3人きょうだいの長男として、お兄さんらしい頼もしさも増して、すくすく成長中の7年間をプレイバック。2013年7月22日16時24分(現地時間)、ウェストミンスター・パディントンのセント・メアリーズ病院にて誕生したジョージ・アレクサンダー・ルイ・オブ・ケンブリッジ王子。体重8ポンド6オンス(3.8kg)の元気な赤ちゃんは翌日には母のキャサリン妃の腕に抱かれ、父のウィリアム王子と3人で集まった観衆にお披露目された。このとき、お包みから覗く小さな両手の動きがまるでお手ふりのようだったのが印象的。約3か月後の10月23日(現地時間)、ロンドンのセントジェームズ宮殿にあるチャペル・ロイヤルで洗礼式が行われた。従来のバッキンガム宮殿ではなく、ウィリアム王子の母・ダイアナ元皇太子妃が交通事故で亡くなった際、葬儀の前に遺体が安置されていた場所だったことで話題となった。2014年4月には生後8か月で両親と初の公式外遊に。ニュージーランドとオーストラリアを歴訪し、シドニーのタロンガ動物園では珍獣ビルビーに興味津々。現地では同年代の赤ちゃんとも交流。公の場でも物怖じしない元気いっぱいな様子が微笑ましかった。2歳の誕生日を前に妹のシャーロット王女が誕生2015年5月2日(現地時間)、妹のシャーロット王女が誕生した。ウィリアム王子と病院に来たジョージ王子は報道陣の過熱ぶりにちょっと驚きながらも、パパに抱っこされて、一緒にカメラに向かって手を振った。6月には兄妹一緒の初のポートレートが公開になった。ジョージ王子が膝の上にシャーロット王女を抱っこしているショットは自宅のアンマー・ホールでキャサリン妃が撮影した1枚。名カメラマンである妃は、家族の誕生日や記念日などのたびに、飾らない自然体の表情を引き出す写真を公開している。2016年から保育園に1月6日(現地時間)から、アンマー・ホールに近いウェストエーカー・モンテッソーリ幼稚園に通い始めた。この時もキャサリン妃が愛息の晴れ姿を撮影。4月にバラク・オバマ米大統領(当時)がケンジントン宮殿を訪問した際は、すでにおやすみタイム近くだったが、パジャマにガウン姿でご挨拶した。家族での公式外遊で2016年9月にカナダ、2017年7月にポーランドとドイツを訪問した。さすがに時差や長時間移動で疲れてしまうのか、ときどきご機嫌ななめ気味の様子もあったが、妹とともに小さなロイヤル・ファミリーの愛らしさは常に人気の的。飛行機やヘリコプターが大好きで、ハンブルグのヘリコプターメイカーを訪問した時は大喜びで見学、全身で楽しさを表現していた。同年5月にはキャサリン妃の妹、ピッパ・ミドルトンの挙式では、ページボーイという大役を務め、シャーロット王女もフラワーガールで参加した。2017年9月からはプリスクールのトーマス・バタシー・スクールに通い始めた。2018年4月23日(現地時間)に弟のルイ王子が誕生。学校の制服姿でウィリアム王子に連れられてシャーロット王女と3人で病院を訪問。お手ふりなどでギャラリーに大サービスの妹に比べて、ちょっとはにかむ表情を見せていた。5月には叔父のヘンリー王子とメーガン妃の結婚式でページボーイを務めた。パパとお揃いのブルーズ・アンド・ロイヤルズ(近衛騎兵連隊のフロックコート姿が凛々しく、その成長ぶりを印象付けた。家族のプライベートショットでは自然な表情を見せるが、公の場ではちょっと緊張気味のことも増えてきたのがこの頃。少年らしい成長とロイヤル・ファミリーの自覚の芽生えのなせる技と言えそう。昨年8月、ご両親主催のチャリティ・レガッタ観戦でワイト島を訪れた際には冒険家のベア・グリルス氏の指導で昆虫食に挑戦。果敢にお役目を果たしている。サッカーも大好きで、昨年10月にはご両親とシャーロット王女と英プレミアリーグ、アストン・ヴィラ対ノリッジ・シティの試合を観戦。ゴールが決まると、席で軽く飛び跳上がってガッツポーズで大喜びしていた。スポーツだけでなく芸術にも興味を持たれるようになり、最近ギターを習い始めたそう。12月には曽祖母のエリザベス女王、祖父のチャールズ皇太子、そしてウィリアム王子に見守られながら、クリスマス・プディング作りをお手伝い。大きなボウルいっぱいの材料を木べらで熱心に混ぜ合わせる表情が愛らしく、忙しない年の瀬を過ごす世間を和ませた。パンデミックで自主隔離生活中しかしながら、今年に入ってすぐに世界中に新型コロナウイルスが蔓延し、イギリスは3月からロックダウンに。ケンブリッジ公ご一家もアンマー・ホールで自主隔離生活を送ることになった。外に出かけての公務が無理ならば、とご一家はSNSを介して、医療の最前線で治療にあたる医療従事者への感謝を表明。ジョージ王子がシャーロット王女、ルイ王子と3人でカメラに向かって拍手する動画をアップした。4月にはシャーロット王女と一緒にウィリアム王子に伴われて、サンドリンガム・エステイトを訪問。独居の年金受給者に食料を届けるボランティア活動を行っていたことも、6月の「ボランティア・ウィーク」に合わせて公表された。今年の6月21日はウィリアム王子の38歳の誕生日と同時に父の日でもあり、アンマー・ホールの庭で撮ったファミリー・フォトが公開された。撮影はもちろんキャサリン妃。庭のブランコに父子4人で乗っている写真では、主役のパパとわんぱく盛りの弟妹と笑顔を見せている。ロックダウンは解除されたが、ご一家の拠点はいまも郊外のアンマーホール。学業も自宅学習で、夏休み前の7月までオンライン授業中心で取り組まれた。庭にきょうだい個別の菜園を作り、3月に植えたレタスやチェリートマトなどを6月に収穫。ちなみにイチゴは、摘みながらほとんど全部食べてしまわれたそう。誕生日に毎年恒例だった、ウエストミンスター寺院の鐘を鳴らすお祝いは今年は行われないという。これは女王とエディンバラ公(チャールズ皇太子)、ケンブリッジ公爵夫妻(ウィリアム王子とキャサリン妃)とそのお子さまたちが対象なのだが、新型コロナウイルス感染拡大を受けて寺院の鐘を鳴らすのは8月まで中止されているため。まだまだパンデミックの影響は続き、いつもとは違う夏を過ごされることになりそうだが、ご家族と一緒に健やかな日々を送っていただきたい。(text:Yuki Tominaga)
2020年07月22日これまでになく大胆でパワフルな青春コメディ『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』。プレミア上映されたSXSW映画祭を熱狂させ、数々の映画賞を席巻。また、オリヴィア・ワイルド監督はじめ、脚本、主演の全てが女性主導という作品にテイラー・スウィフト、ナタリー・ポートマンら多くのセレブが絶賛と支持を表明している。そんな本作から、主演の“バディ”の魅力が溢れるキュートな冒頭映像が解禁された。この度、期待高まる本作からお披露目されたのは、主演のケイトリン・デヴァーとビーニー・フェルドスタインの魅力が溢れる冒頭1分半の映像。穏やかな朝、自己啓発オーディオで精神統一をはかるモリー(ビーニー)。「あなたの能力を疑った連中を見下ろすの。奴らは負け犬。アホどもにギャフンと言わせてやりましょ」と強い口調で言う女性の声と共に、モリーは覚醒したかのように目を光らせ、おもむろに歯の矯正器具を取り外すシーンから始まっている。そんなモリーを、愛車のボルボで出迎えるのは大親友のエイミー(ケイトリン)。謎のダンスで登場するモリーに乗っかって、彼女も不気味なダンス攻撃を仕掛け、勝負のつかない世にもぬる~いダンスバトル。「久しぶり。やっと会えたね」と笑顔で言うエイミーに、続けて「1日ぶり」と返すモリー。拍子抜けするが、大親友の仲の良さが愛おしい。そして2人は高校へと出発するのであった――。注目してほしいのが、エイミーの愛車の後ろに貼られているステッカーの数々。「Life Begins at Perception(人生は知覚から始まる)」といった言葉と共にある「STILL A NASTY WOMAN!」というワードは、2016年の米大統領選最中の、ドナルド・トランプ現米大統領がヒラリー・クリントン氏に対して言い放った「なんて嫌な女だ!」という言葉を受けて、クリントン支持者の女性たちが掲げ始めた「私たちはいまだに嫌な女だ!」という皮肉たっぷりのスローガン。エイミーの政治的スタンスはこういった小物からイメージできそうだ。一方、モリーの夢は史上最年少で最高裁判事になることで、冒頭映像からもうかがえるように、部屋には元弁護士のキャリアを持つミシェル・オバマや、「RBG」ことアメリカ最高齢の女性最高裁判事ルース・ベイダー・ギンズバーグの写真が飾られている。本編にはそんな登場人物のキャラクターが深掘りできる小ネタがまだまだ、たくさん隠れているという。『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』は8月21日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ブックスマート卒業前夜のパーティーデビュー 2020年8月21日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて公開© 2019 ANNAPURNA PICTURES, LLC. All Rights Reserved.
2020年07月17日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「内閣総理大臣」です。独裁を避けるため日本が選んだ内閣という組織。新型コロナウイルス感染症の対策をめぐり、世界各国のリーダーの違いを目の当たりにする機会が増えました。政治のシステムは大きくわけて議院内閣制と大統領制があります。前者のトップは首相、後者のトップが大統領。日本は議院内閣制をとっており、安倍首相は内閣総理大臣。内閣という行政府の長です。大統領制にはアメリカ型とフランス型があり、アメリカは大統領個人が行政を担いますが、フランスは大統領が国家元首として外交や儀礼を担い、国内の政治は首相に任せます。ドイツも政治は国内外とも首相が担い、大統領は外交儀礼を行います。日本の元首は憲法で明文化されていませんが、儀礼や国会の召集などの元首的な役割は、ほとんど天皇が担っています。イメージでは、大統領のほうが総理大臣よりも強い権限を持っているように感じるかもしれません。しかし、アメリカの場合、大統領に議席はなく、議会と大統領個人は拮抗する関係を保っています。大統領がいくら「こうしたい!」と言っても、議会がつっぱねて「予算を通さない」と揺さぶりをかけることができる。オバマ前大統領もトランプ大統領もそれで思うように政策を進められず苦労しました。そうやって大統領の独裁にならないようにバランスをとっているのです。日本は太平洋戦争の過ちを繰り返さないため、総理大臣一人に権限を持たせず、内閣という国務大臣の集団で行政を進めるようにしました。問題がおきた場合は、「責任をとります」と内閣が総辞職をしますよね?内閣総理大臣一人が辞めることはありません。ただ、内閣=ほぼ与党ですから、総理の意向が通りやすいという意味では、大統領よりも総理のほうが権限を持っていると言えるかもしれません。誤った道を進まないためには、与党のなかにさまざまな意見を持つ人がいることが大事になってくるのです。大統領選挙のように、国民が直接総理を選ぶシステムではありませんが、私たちは選挙で「与党」を選べます。内閣総理大臣は与党の党首が任命されることがほとんど。議員選挙が私たちの暮らしや将来に直接関係し、どれだけ重要か、自覚していただけたらと思います。堀潤ジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。3月に監督2作目となる映画『わたしは分断を許さない』が公開された。※『anan』2020年7月1日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2020年06月26日