#004 国や人種、宗教は関係なく「一人ひとりは個人でしかない」。マイカ ルブテが考える“本当の多様性”| #すべてをつくる 都市型フェス『M/ALL』への道
人はよく「右」だとか「左」だとか、あの国の人はどうだとかカテゴライズしてしまう。言葉の持ってるイメージが先行している気がして。そうすると、世界の見方がとても狭くなる。どちらかを強く主張して対立するんじゃなくて、まずはそれぞれ考え方の違いを受け入れるだけでいいと思うんです。「違う」ということを恐れなくていい。それが多様性なんじゃないかな。
とはいえここ日本でも近年、ヘイトクライムやハラスメントの問題が紛糾し、どこか不寛容な雰囲気が漂っている。そんな時代に私たちの頭を悩ますのは、「不寛容にも寛容になるべきか?」「多様性を認めない人たちをも受け入れる多様性は必要なのか?」というとても難しい問題だ。
この質問を投げかけると、彼女はこう答えてくれた。うーん、相手が違いを受け入れないときにどうするかということですよね。うまく語れないし、答えが出ない問題なのですが、やっぱり相手を見下すとか、自分たちの方が優れているとかは、ちがう。「違いを受け入れる」ことが共存するための大前提のルールかもしれないですね。
「みんな違うけどみんな同じ」。私たちは、この平凡で当たり前の言葉を共有することから始めなくてはいけないのかもしれない。