#003 「暮らしの延長に存在する仕事」を生み出す。“グルテンフリーの麺”で地域に貢献する29歳の男の思想|EVERY DENIM山脇の「心を満たす47都道府県の旅」
さん。彼の原動力とビジョンについてお話を伺いました。
小倉 健太郎さん
様々な暮らしを巡る中で実感した食の大切さ
島根県松江市の出身で、大学進学を機に上京した小倉さん。環境問題や持続可能な社会に関心を持っていたことから、在学中にソーシャル・ビジネスを行う企業で働いた。その後大学を休学し、ニュージーランドに滞在。日本とは異なる人々の暮らしを肌で体感する。2011年の東日本大震災をきっかけに帰国した後は、東北にて復興支援に携わった。ニュージーランドの生活では「命の使い方」についてじっくりと考えました。
一生に一度しかない自分の人生を何に捧げるべきなのか。そんなことに思いを巡らせていたとき、日本で震災があって帰国したんです。東北で復興の支援に関わる中で、出会った人々のたくましさにとても影響を受けました。困難な状況にあっても自分の頭で考え、生きるための食糧をつくり、文字通り“自分の足で立っている人”たち。小倉さんはそんな彼らの力強さに惹かれると同時に、食べ物が地域内で持続的に生産されることの大切さを痛感した。食に関わる分野で生きていくことを決めた小倉さんは大学卒業後、新卒で京都の豆腐屋に就職。2013年に地元の島根に帰郷し、のちにパートナーとなる小倉 綾子(おぐら あやこ)