2011年9月15日 16:23
ウォンビン インタビュー 成熟した男の瞳で、新しい愛を魅せる
「今回の役柄は、それほどセリフは多くありません。セリフで気持ちを伝える個所はかなり限定されているんです。近づきたいけれど近づくことができなくて、それでもお互いに理解しあって心と心を通わせているテシクとソミ。その気持ちを目で、眼差しで、伝えています。ただ目で演じようとしたのではなく、テシクの感情を台本に忠実に演じていけば、きっと目に表れるだろう、そう思って演じていました」。深い悲しみ、隠しても滲み出てくる優しさ、鋭い狂気…あらゆる感情を自在に表現するウォンビンの瞳は無敵だ。なかでも、生きる希望を失った男が、少女を守るために立ち上がる、上半身裸でバリカンを使って髪を剃るシーンは格別。静から動へ切り替わる瞬間をみごとに目で表現した印象的深いシーンのひとつだ。
「テシクは以前、特殊要員だったという過去があります。髪を切ることで特殊要員の頃の自分に戻る、そんな意志の表れだと思ってあのシーンを演じています」と、テシクの心情を解説するウォンビンの瞳は、どこまでも透明で美しく、年齢を重ねたからこそ醸し出せる色気を帯びていた。
“アジョシ=おじさん”のイメージを覆した格好よさ
今年で34歳、芸歴15年を迎えるウォンビン。