『ハードロマンチッカー』永山絢斗インタビュー “暴力”の渦の中で感じた自らの変化
監督からは『辰は何も考えないで時間だけがどんどん過ぎて、気づいたらこうなってた男。自分が何をやっていたのかも全然分かってない』と言われました。警官に見つかったときに『ヤバッ』って言うんですが、最初にやってみたら監督が『そんな真面目にならないで軽い感じで』って。やることはやってるけど(笑)、どこかポップなんですよね。復讐のために緊張感持って忍び込んだけど、フッと緊張が切れた瞬間に相手に掴み掛られて、慌てて叩き落す、そして無我夢中で殴ってしまう。電気が点いたら我に返って『あれっ?』って感じで…。正直、(役柄と同じ)そのままの気持ちでそこにいられましたね。次どうしなきゃって考えずに自然にできました」。
NHKの連続テレビ小説「おひさま」で井上真央演じる主人公の次兄を好演した永山さんだが、本作の撮影は「おひさま」出演の合間を縫って行われた。しかも、悪友の“共犯者”マサル役の柄本時生は「おひさま」でも共演した仲である。
「『おひさま』の最中にこの作品に出られたというのは自分でもすごく楽しかったです。NHKで時生とも『明日から(映画の撮影)よろしくね』とか話してて、同じ便で向こうに行って残虐な暴力シーンを撮影して帰る…なんか変な感じでしたね(笑)」。