2012年5月25日 14:18
外見の美から得られるものって…? 真の「美しさ」を問う究極の3本!
(Photo:cinemacafe.net)
女性にとって、永遠のテーマである「美」。何をもって「美」と呼ぶのか?もちろんそれは各々の価値観によって異なるものであり、様々な手段を用いて女性たちはその理想型を日々追求している。そんな女性の「美」に対する欲望と執着、切っても切り離せない「美」と「個」の関係をとことん追究した映画がまもなく公開となる。あなたはここで描かれる「究極の美」から何を感じるのか?注目の3本をご紹介。
まずご紹介するのは、スペインの鬼才ペドロ・アルモドバルが満を持して贈る問題作『私が、生きる肌』。問題作と称するに値するのが、主人公の天才外科医・ロベルが長年の研究を経て生み出す「美」である。彼は亡き妻の幻影を追いかけ、ある人物を囚われの身にして、彼女の身体に究極の美を与えていく。美しい体と顔を手に入れたならば、女性は鏡を見て喜びそうなところだが、この囚われの女性・ベラは浮かない、というより困惑と嫌悪の表情を浮かべる。
それもそのはず、彼女の美は彼女自身が望んでいるものではなく、感情も理性も失ったマッドサイエンティスト・ロベルが復讐という名の下に創り出したものだから。彼女にとっては屈辱と苦しみ以外の何物でもない、この美しい肌と身体と顔。