シネマカフェ的海外ドラマvol.260 音楽とドラマのステキな関係 第2回
言うまでもなく、“音楽”に導かれて番組に参加したのはレギュラーキャストも同様。クリエイターのライアン・マーフィーが、キャスト・オーディションのために全米各地を回ったときのことをふり返ります。「オーディションにはブロードウェイの人たちもたくさん参加していたし、逆に演技経験のない人たちもいた。その中から、僕たちは最も才能があると思える人たちを選んだんだ。マシュー・モリソンが部屋に入ってきてウクレレを弾きながら歌ったときは、すぐに彼こそがウィルだと直感したね。レイチェル役は以前からリー・ミシェルと友達だった僕が彼女を想定して書いた役だけど、リーもオーディションを受けてくれた。それに、何と言ってもキュートだったのはコーリー・モンテース。体育会系で逞しく、歌唱力も必要なフィンはオーディションも難航した難役だけど、コーリーはタッパーウェアをドラムに見立てて演奏している映像を送ってきてくれたんだ。
そんな彼らを配役した以上、その才能をいろいろな形にして僕らは視聴者にきちんと届けなくてはならない。視聴者がドラマを気に入ってくれている理由は、そこでもあるんだからね。『glee/グリー』というドラマは、音楽の才能に対するラブレターでもあるんだよ」。