【インタビュー】三浦貴大、北野武の『キッズ・リターン』10年後演じ「いまも怖い…」
(Photo:cinemacafe.net)
「最近になって、自分がどれだけ芝居がヘタクソかというのがハッキリと分かるようになりました」。
三浦貴大はそれを自らにとっての「進歩」だと言う。昨年と今年で劇場公開映画がなんと14本を数える男の言葉である。その真意は?まもなく公開となる主演映画『キッズ・リターン 再会の時』は、あの北野武監督の名作の10年後の物語。
刑務所から出所するもその先に何の当てもなく、再びヤクザの道へと進むマサルを演じた。悩み、立ち止まり、己を見つめ、再び悩みながらも前に進もうとする主人公――それは俳優としての三浦貴大の歩みそのものかもしれない。
「無謀な試み」という言葉でこの映画を退けることは容易い。実際そうした声は企画が発表されたときから根強く存在しているし、三浦さんがリスクを冒して出演しなくてはいけない理由もない。
たとえ断ってもそれを“臆病”と呼ぶ者はいなかっただろう。
北野武監督により1996年に発表された『キッズ・リターン』は多くの映画ファンが自身にとってのベストムービーに挙げることも珍しくない邦画史上に残る名作だ。その主人公たちの10年後をキャストを一新した上で描く。