2013年11月19日 12:42
【インタビュー】檀れい 苦悩と挑戦の20代、30代を経て、40代も「試練は続く」
とふり返る。冒頭の発言に戻ろう。
「20代の前半は本当に、右も左も分からず、成長するにもどうしたらいいか分からず、何もできなかったですね。宝塚歌劇団で少しずつ責任ある立場を任されるようになっても、なかなかうまくいかずに相変わらず壁にぶつかり続けて…。でもそうやって頭を打ってきたからこそ(笑)、ようやく30代で自分のやり方が見えてきたのかな…。でも30代前半で宝塚を退団して、舞台から映画・映像という全く異なるところで仕事するというのはすごく大きな挑戦であり、さらに続く勉強の日々でしたね。ひとつ山を越えるとさらに高い山が立ちはだかって、のんびりしたいと願っても落ち着かない日々――それが人生なのかなと思うようにもなりました」。
トヨさんの人生で言うなら、まだ折り返し地点にも達していない。
だが、檀さんの心を占めているのは常に「いましかない」という思い。それは宝塚に在籍中の20代半ばに阪神大震災を経験したことが大きいという。
「阪神大震災が起きたとき、宝塚の劇場も故障した部分があってしばらく休演になりました。もちろん、公演どころじゃないという状況でしたが、そのとき『私は何をやっていたんだろう?何ができるんだろう?』と思ったんです。