【特別映像】ユ・ジテ&伊勢谷友介、アジア最高の歌声が蘇る『ザ・テノール』
当時、オーチャードホールでチェチョル氏と共演した、“オペラ界の至宝”“メゾの女王”とも呼ばれるイタリアのメゾ・ソプラノ歌手、フィオレンツァ・コッソットは、「彼の声はよく響くすばらしい声でした。マンリーコ(主役)にふさわしい美しく透明感のある声で、高音域も難なく出せるとても見事な声でしたね」と、ふり返り語っている。
「イル・トロヴァトーレ」第3幕の「見よ、恐ろしい炎を」で、主役のマンリーコに扮するチェチョル氏のテノールのパートは、楽譜に書かれていない“高音ハイC”を挿入することが慣例になっている。通説では、ロンドン初演時のテノール、エンリコ・タンベルリックが作曲者ヴェルディの許可を得て創始したとされており、以来、テノールのアリアとしては最大の難曲のひとつに数えられている。
それゆえに、この“高音ハイC”を失敗することはテノールにとっての恥辱ともいわれており、一流のテノール歌手でも歌いこなすのは難しいとされているが、チェチョル氏は見事に高い旋律を歌い上げ、日本の観客を驚嘆させた。
この映像でチェチョル氏の歌声を堪能しながら、2人の男の夢と絆の奇跡の実話に馳せてみて。
『ザ・テノール真実の物語』は 10月11日(土)より新宿ピカデリー、東劇ほか全国にて公開。
(text:cinemacafe.net)
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