【インタビュー】クリント・イーストウッドの息子が語る、父と作る“映画音楽”
と語る。
「楽曲自体はすでに作られていたし、ボブも含めて『ザ・フォー・シーズンズ』の音楽が基盤になっていて僕はそこには関わっていないけれど、映画の最初と最後に出てくる『Oh, What A Night(あのすばらしき夜)』はホーンとストリングスを加えてアレンジしているんだ。映画音楽の仕事は、映画のなかに綴られている感情を音楽で伝えるということではあるけれど、大袈裟なことをしたくないなとも思っている。父は“過度なものは必要ない”という考え方だからね。なおさら音楽で感情を操作してしまうことはしたくないと思った。今回の自分の役割としては、『ザ・フォー・シーズンズ』のすでにある曲からヒントをもらい、それを加味したような曲を入れて繋いでいくことだった」。映画に寄り添う音楽という形は、そのまま父を支える息子という形に重なってくる。
映画音楽に携わってはいるものの、現在のカイル・イーストウッドはジャズ・ベーシストとしての活動が中心。
『ジャージー・ボーイズ』公開の少し前には、ブルーノート東京でライヴを行っている。ステージ上のミュージシャンとしてのカイルと映画音楽などのコンポーザーとしてのカイルと、同じ音楽でも取り組み方は「ぜんぜん違うんだ」