気鋭の表現者・杉野希妃、斎藤工出演『欲動』ほか衝撃の2作連続公開
ガムラン(東南アジアの民族音楽)による音楽や、ケチャ(バリ島の男声合唱による呪術的な踊り)など、バリ島オールロケによる数々のシーンは圧巻。
また、病に苦しみ、死への恐怖から不安定になってしまう繊細な夫役の斎藤さんと、そんな夫に対して気丈に振る舞う母性溢れる妻役を好演した三津谷さんとの刹那的で美しい、ダイナミックなベッドシーンは官能的だ。
ベルリン映画祭で話題になったインドネシア映画『動物園からのポストカード』のスタッフも多く参加しており、現在開催中の第19回釜山国際映画祭・アジアの窓部門に正式出品中と、内外から注目必至の1本となっている。
一方、杉野さんが自らの肢体を惜しみなく披露しながら、監禁、レイプ、少年愛と、衝撃のタブーに踏み込んだプロデュース作『禁忌』は、2012年のSKIPシティ国際Dシネマ映画祭で話題となった『小さなユリと第一章・夕方の三十分』の和島香太郎が長編初監督を務めた。
恋人がいながらも女生徒と関係を持つ女子高教師サラ(杉野さん)は、サラの父親・充に監禁されていた少年・望人との出会いから、自身が少年愛者だと自覚し、性的な関係を持ってしまう。2人は奇妙な共同生活を送るが、少年であったはずの望人は次第に成長、少年から大人へと変わり始める。