シャイア・ラブーフ、二面性を持つ“死神”クリスチャンに…ブラピ主演『フューリー』
存在だと言う。
近年の彼は、トム・ハーディとの共演作『欲望のバージニア』、日本公開も間近のラース・フォン・トリアー監督の問題作『ニンフォマニアック』などに出演しており、演技の幅を広げている。本作でも、クリスチャンでありながら敵兵に対する殺し屋という二面性を持つ冷酷な役に徹するため、軍人たちと会話を交わすなど役作りに臨んだ。
その中のひとり、第二次大戦中に実際に従軍したドン・エヴァンスという兵士からは「クリスチャンで正義感が強い。殺しは殺しでも“killing"と“murder”の二種類があり、その間には大きな違いがある」と力説されたという。ラブーフ演じる“バイブル”には、聖書に則ってはいるが、敵を殺すことに罪悪感はない、という彼の言葉が反映されており、さらに、その冷酷かつ獰猛な姿から“死神”というキーワードを連想させたという。
また、ラブーフは、本作のデヴィッド・エアー監督について、「デヴィッドは特異な経歴の持ち主で、色々な事を語り聞かせてくれ、こちらの話も聞いてくれる。我らの隊長だったよ。
ちょっとイカれてるが、だからこそいい」と笑顔を見せた。元海軍という経歴でリアリティを追求し、兵士の二面性を最大限に引き出した監督との仕事は、よほど大きな刺激となったようだ。