くらし情報『誰もがみんな子どもだった…家族を思い童心に返る映画『天才スピヴェット』ほか』

誰もがみんな子どもだった…家族を思い童心に返る映画『天才スピヴェット』ほか

スピヴェットは天才的科学者とはいっても、まだ10才。自分で考え、決めたことには脇目もふらず突き進むものの、心には孤独を抱え、自分の居場所を探し求めているのだ。

見知らぬ大人たちの“作り笑い”に囲まれながら、一刻も早く「家に帰りたい」「家族に会いたい」と願う彼の姿には、かつて子ども時代に“プチ家出”を経験したことがある人も(?)、共感すること間違いなし。

だが、虐待や家族関係など何らかの理由で心に傷をもち(ときには体にも)、自宅で過ごすことのできない子どもたちもいる。『ショート・ターム』は、そんなティーン・エイジャーたちを短期間保護する施設を舞台にした物語。

監督を務めた日系3世の新鋭デスティン・クレットンは、自身も約2年間、同様の施設で働いていた経験があるだけに、終始、ある距離感を保った優しさに満ちた視点で描かれ、半ドキュメンタリーのようなつくりとなっている。

短期ケア施設「ショート・ターム」で働くグレイス(ブリー・ラーソン)は、様々な問題を抱える子どもたちと対峙する日々。同僚で、心優しいボーイフレンドのメイソン(ジョン・ギャラガー・Jr)とも順調だが、グレイスには彼にも打ち明けられない深い闇があった。

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