【インタビュー】アナ・ケンドリックが明かす、シンデレラが王子から逃げた理由
それは『“願い”(Wish)を叶えるには、代償がつきもの』というセリフに集約されていると思うんだけれど、そんなふうに、皆が知るおとぎ話の枠の外で、生身の人間としての彼女を追求しているのが、(原作ミュージカルを手がけたスティーヴン・)ソンドハイム版のシンデレラの興味深いところね」と言う。
おとぎ話では、王子と結婚して「めでたし、めでたし」を迎えるシンデレラ。しかし、実際の人生はそこで終わりではなく、その後も続いていく。「この映画のシンデレラは、周りの誰もが理想と考える状況にありながら、自分ではその状況に納得できずにいるの。そして、自分にとって本当の幸せといえる確かなものを求めて未知の世界へと身を投じるという、勇気ある選択を下すことになるわ」。
ハッピーエンドの後も続いていく人生において、自身にとっての“本当の幸せ”とは何かと考えたシンデレラが下す、“勇気ある選択”。その決断が何なのか気になるところだが、何としてでも叶えたいと願う、その“願い”が「自分が幸せになるために本当に必要なものかどうか、しっかり見極めるべきだというのは、現実社会にも通じる大切な教訓だと思う」と語るアナ。彼女の決断には、“ありのまま”の自分が持つ“願い”と向き合うことへのメッセージが込められている。