聖書に描かれた“終末”の物語、続々公開『リメイニング』『レフト・ビハインド』
一方、『レフト・ビハインド』は、何の前触れもなく、世界各国で数百万もの人間が消失するという異常事態が発生することで幕を開ける。各種通信網やエネルギー網といったライフラインのシステムはダウン、さらに消失を逃れた人々は不安に駆られて混乱し、一部は暴徒化してしまう。
そのころ、パイロットのレイ(ニコラス・ケイジ)が操縦するジャンボジェット機でも、多くの乗客が荷物と衣類だけを残して姿を消した。管制塔と連絡もつかない状態に陥りながらも、彼は地上に残してきた愛娘との再会を信じて帰還を果たそうとするが…。
両作は、世界の終末にハラハラドキドキさせられることはもちろん、極限の状態に突然陥った人々がどういった行動を取るのかをリアルに描き、人間ドラマとしての見応えも十分。映画の中の出来事とはわかっていても、「もしこんな世界になってしまったら?」と考えれば、背筋が凍る思いをするに違いない。
キリスト教、特にプロテスタントでは、このテーマは「携挙」といわれているが、それがいつであるかははっきりと明示されていない。しかし、なぜこの時期に、同じテーマの作品が2本も公開されるのか?世界の終末が目前に迫ったとき、人は、地球はいったいどうなってしまうのか?こららの映画から想像してみてもいいかもしれない。