【シネマカフェ的海外ドラマvol.326】マット・ディロン、新境地に挑む「役の立場が自分と一緒だった」
一見すると穏やかでありながら、実際は厳格な掟に支配されているらしきウェイワード・パインズ。その中でイーサンはもがきにもがき始めますが、マットは「自分自身と演じる役の立場が一緒だと感じられた初めての作品かもしれない」と明かします。「演じる僕だけでなく、きっと視聴者も自分とイーサンを重ね合わせてくれると思う。イーサンが何か手がかりを見つけたら、視聴者も物語の手がかりを得る。それが物語の正しい在り方だと思うんだ。何話も続く連続ドラマの場合は特にね」。
映画俳優のドラマ出演が当たり前となった昨今、満を持しての連続ドラマ初主演となるマットですが、実は彼には名作ドラマの監督を務めた経験が。1997~2003年にHBOで放送された「OZ/オズ」は、映画並みのクオリティを誇るドラマの先駆けに数えられる1本です。
「確かに、あの頃からドラマに対して可能性を感じていた部分はあると思う。『OZ/オズ』は本当に画期的なシリーズだったからね。監督したのはシーズン3の1話分だけど、すごくいい経験になった。その後、自分の監督作(映画『シティ・オブ・ゴースト』)を手掛ける際にも、『OZ/オズ』での経験を活かすことができたんだ」。