サイモン・ペッグ、唯一無二の個性派が『しあわせはどこにある』で見せる魅力
「そもそも、自分はいま幸せなのだろうか?」「人はどうしたら、幸せになれるのだろうか?」と考え始め、一念発起して“幸せ探し”の旅に出る。
それはさながら、どこか子どものような無邪気さと無防備さ、頑なさを抱えながら大人になった、ヘクターの“ミドル・クライシス”(中年の危機)とも言うべきか。やがて、英国を飛び出して向かった中国、チベット、アフリカ、そしてアメリカを巡る旅の道中で出会った人たち(ステラン・スカルスガルドやジャン・レノなど!)から、凝り固まった価値観をほぐされ、さまざまな幸せについての“ヒント”を授かっていく。
素朴で繊細、何より、スクリーンから人の良さが自然とにじみ出る希有な俳優といえるペッグは、このヘクター役がとてもハマる。いつものペッグなら、ここでこうするかもな…というファンの淡い期待をも、いい意味で裏切りつつ、チャーミングな瞬間を幾度となく披露する。
そんな彼が演じたヘクターが旅の終わりに“見つけたもの”と向き合うシーンでは、思わず感涙。ペッグの新たな一面が、それこそ見る者を幸せな気分にしてくれる。
『しあわせはどこにある』は6月13日(土)よりシネマライズ、新宿シネマカリテ、品川プリンスシネマほか全国にて公開。
(text:cinemacafe.net)
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