【インタビュー】江口洋介×本木雅弘 同時代を生きてきた2人が語る仕事、家族
温度差はありますね」と語りつつ、こう続ける。
「でもこういう映画を撮って、子供たちはそれをどう見てくれるか?とも考えるし、傲慢だと思いながらも、父親が突っ走っている背中を見てくれるだろうとも思ってます。あとは『聞く』というのを心掛けてますね。今、こういうことが社会にあるけど、お前はどう思う?このニュースに何を感じた?子供が成長し、そういった話題の会話もするようになってから、面白くてしょうがないですね」。
一方、本木さんは「僕は『自意識過剰でナルシシスティックなヤツだから』と思われているでしょうが…」と自虐的な自己分析から家族との関係をこう語る。
「そういう部分は裏返って、全てコンプレックスがなせる業であり、家族の前では唯一、そのコンプレックスが丸見えの状態なんです。回ってくる役はいかにも物を考えてそうだけど、現実はグズでトロくて、頼りにならず、それを子供の前でさらしています。そういう家庭はおのずと子供が親を反面教師にするもので(笑)、『こうはなりたくない』と思って育ってくれていると思います。
僕自身、人間関係に深い愛情を表現しているタイプではなく、出会うべく人には出会って、惹きつけ合い、刺激し合い、傷つけ、学び合うものだと思ってます。