2015年10月24日 17:14
Netflix配信作『ビースト・オブ・ノーネーション』フクナガ監督、来日に喜び
見た人がいろんなことを感じ取り、考える作品になっていると思います。新聞などでこうしたニュースに触れるのとは違い、観終わってこの主人公の少年の気持ちを感じ、個人的に心に訴えかけられるような身近な存在として感じていただければ幸いです」と呼びかけた。
主人公のアグーを演じたアブラハム・アッターは演技未経験のまま本作に参加し、ヴェネチア国際映画祭でマルチェッロ・マストロヤンニ賞を受賞するなど若手俳優として称賛を集めた。彼との出会いについて監督は「ガーナで撮影すると決めた段階で、現地の子どもたちを起用できればと考えていました。キャスティング・ディレクターを送り込んだのですが、アブラハムが放課後にサッカーをしているところ、声を掛けました。彼はサッカーチームにスカウトされたと思ったようですが(笑)、利発な子で懸命に努力をしてくれました。一人の少年が変わってゆくさまを描いていますが、初めての演技とは思えないほどうまく演じてくれたと思います」と称賛を送った。
日系アメリカ人の父親を持つフクナガ監督だが、好きな日本映画について質問されると、影響を受けた存在として今村昌平の名を挙げ「特にカメラワークの技術はスコセッシがやったことを10年以上も早くからやっていた」