2016年5月10日 13:00
シンデレラ城のモデルにも!“世界で一番行きたいお城”でイタリア美男を堪能
また、主演のヘルムート・バーガーが演じた孤高の王は、妖しく光を放つ月のような狂気を帯びて、観客を陶酔の世界へと導くはずだ。
一方、もう1本の『山猫』も、4K修復版での劇場公開は日本初。アラン・ドランが演じた若きシチリアの貴族は、混沌する時代の変動期に太陽のように人々を魅了。全編の約3分の1を占める大舞踏会シーンは、撮影に36日間を費やし、メインキャスト20人のほか、実際のシチリア貴族を含む240人のエキストラが参加、映画史上の伝説の1つとして数えられている。
衣装、細部の調度品にいたるまで、全てにヴィスコンティの美意識によって選び抜かれた本物が使用された『山猫』は、あのマーティン・スコセッシも「私たちの最高の宝物が返ってきたのだ。その完全なる美しさをまとって」とコメントを寄せており、スコセッシが設立した「ザ・フィルム・ファンデーション」と「グッチ(GUCCI)」の資金提供により、退色と損傷の激しかったフィルムが1万2,000時間かけて4Kにて修復されている。
まるで夢のようなお城や舞踏会…。その優美で絢爛な世界観の中で、イタリアを代表する美しき男たちと巨匠の細微にいたるまでの美へのこだわりを堪能してみては。