新たな女性像を提案!女性が主役のインド映画2作が連続公開
歌手を夢見る15歳の少女インシアが夢に向かって突き進む姿をメインに描きながら、裏テーマとして据えられているのは“女性の自立”。ずばり“女の子”という意味である名前を持つインシアと、その名前を付けた当人であり、娘には夢を持ち自分らしく生きてほしいと願い、それを全力で応援しようとするインシアの母親、人生の全てを諦めてしまったインシアの大叔母という3世代女性の姿を通して、現代を生きる女性への強いエールを感じ取ることができる。
プロデューサーでもあるアーミルが、『ダンガル』と本作を比較して「『シークレット・スーパースター』は、父性について描いた『ダンガル』とは表裏一体なんだ」と語るように、エンドクレジット冒頭で記されるのは「母と母性に捧げる」という言葉。そこに至るまでに描かれる娘と母の生き様を珠玉の音楽の数々が彩り、涙なしには観られない感動を呼んでいる。なんと、そのインシア役を演じるザイラーは、今年6月に突然俳優業からの引退を発表。初主演作がインドで高く評価され、今後の活躍が期待されていた18歳の天才女優が自ら決めた新たな人生に想いを馳せることで、本作への見え方も違ったものになるはずだ。
近くて遠い2人の世界が交差する…『あなたの名前を呼べたなら』
結婚わずか4か月で未亡人となった女性ラトナが、都会でメイドとして働きながら巡り合う新たな愛を通じて、インドの厳しい身分制度や因習が描かれる本作。