2019年8月21日 19:00
「グロテスクさを全面に」ホラーファンも震撼する恐怖と不快感『ゴーストランドの惨劇』監督コメント到着
フランスの鬼才パスカル・ロジェが放つ6年ぶりの監督作『ゴーストランドの惨劇』。ロジェ監督が作り上げた“狂気の迷宮”は、もう2度とは見たくないはずなのに、罠にはまれば必ず2度観たくなる。そんなトラウマ・ホラーの鬼才が観る者を弄ぶ、“絶望のトリック”に迫った。
「グロテスクさを全面に押し出したかった」トラウマホラーの鬼才の頭の中を覗く
本作は、2008年の『マーターズ』、2012年の『トールマン』を経て6年ぶりにロジェ監督が撮り上げた待望の長編作品。主人公の姉妹が絶望的な惨劇に巻き込まれる様は、女性2人を主役に据えた『マーターズ』と通じるものがあるが、本作ではさらに全編に張り巡らせた伏線と罠で、観る者を巧みに翻弄していく。
「私はグロテスクさをどうしても前面に押し出したかった。映画とは見世物なのだという根本に連れ戻してくれる、フリークショーのイメージをね」と語るロジェの意向は、そのまま画面に反映され、突然家に侵入し、姉妹と母親に容赦のない暴力を振るい続ける暴漢の見た目や、引っ越した家に置きっぱなしにされていた夥しい数の人形にも“グロテスク”さが表れている。
「最初、装飾についてはとてもシンプルなイメージしかなかった。